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◆3.





内線がかかって、人事部に呼び出しを食らった時から胃がキリキリ傷んで仕方なかった。
上司に、顔色が悪いけど大丈夫かなんて心配されながら、人事部のあるフロアに向かう。
そこに向かうには、昔私が所属していた……営業部を通らなきゃいけないから冷や汗が出るのが分かった。
部署異動させてもらってからそろそろ2年経つっていうのに、私は未だにそのことを考えると具合が悪くなった。

人事部からの呼び出しは、簡単な面談だった。4月からも内勤の、同じ部署と決まったけど大丈夫ですか?そんな、内容。
私が頷くと、穏やかな社員さんは「…申し訳ないと思ってます」と言った。
私はそれに、首を振った。大丈夫です、と掠れた声でもう一度言った。
それは、自分に対してのおまじないでもあった。




.




「……具合悪い?」


仕事帰りにLINEを開くと、北斗くんから連絡が来ていた。『一つ仕事がなくなったから、時間ができた。会えたりしないかな?』そんな、内容。
ついこないだまで、彼のことを避けまくって、軽く怒られたりなんかしたのに。どうしてか会いたくなった。
どんな痛み止めを飲むよりも、彼と会うことで心が痛まなくなると思った。

そうして指定されたお店に行くと、秒で見抜かれて後悔した。
北斗くんは多分、メイクも落とさずに来たんだ。いつよりシュ、としていて髪もふわっとしていて、直視できなかった。
その格好で、見つめられると困った。

「…悪くないよ」
「嘘だ」
「いや、ほんと……多分、ファンデ塗り直したからかな?」
「Aちゃん、こっち向いて」
「……」

外から来たばかりの北斗くんの手のひらは、少しひんやりしていた。
綺麗な毛穴ひとつない顔が、私と数センチの距離にある。

「顔色、すげー悪い」
「……悪くない」
「俺が誘っちゃったから、無理させた?無理な時は無理って言っていいんだよ?」

当たり前だけど、北斗くんは私がわざと断って回った時とは打って変わって優しい声を出した。

「風邪とかじゃないから、北斗くんに伝染したりは……」
「そんな話してない」
「……」
「そういう話じゃないよ。……わかるよね?」
「……違う」
「何が」
「……話してたいの」
「え?」
「話してたら、良くなる」

私の言葉に、北斗くんはキョトンとした顔をした。その後、言葉を咀嚼しようとして……でも分かんなかったらしく。
どういうこと?と聞いてきた。

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設定タグ:SixTONES , 松村北斗   
作品ジャンル:恋愛
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作者名:こより | 作成日時:2021年9月15日 12時

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