52話【fwmntという男】 ページ6
「Aちゃん、ちょっと聞いて欲しいんやけど」
放課後の薄暗い空き教室。その辺の椅子に座りながら不破先輩が口を開く。
「Aちゃんってさ」
「はい」
「人間に興味ある?」
「え?」
人間に興味ある???私は不破先輩の言葉をもう一度考える。
「………………人間に興味、、ですか?え、いやどういうことですか」
「あーいや待って違うよ。なんか、あれやねん」
「あれですか…」
「そう、あれなんよ」
「はい…」
やばい、本当にわからない。不破先輩は時々本当によく分からないことを言う。
「いや、なんやろ。あー、人に興味ある?」
「え、人に…?え、なんでですか」
「俺、この前告られてさ、そん時に言われたんよ。人に興味無さそうですもんねって」
不破先輩はモテる。だが、1度も告白を受けた事は無いという。今回もいつものように断ってそう言われたのだろう。
「しかもな、これ二回目なんよ」
「だから、私に聞きに来たと」
「そう」
聞くと私の前にも叶さんと葛葉に聞いてきたらしい。
「まぁでも別にそれを込めて不破先輩だと思うんですけど、不破先輩はどうしたいんですか?」
「何が?」
「いや、人に興味あるか私に聞いてどうしたかったんですか?」
「あぇ〜、なんやろうな」
そういって不破先輩は乾いた笑いをする。
⠀
そこで夢が覚めた。
「夢…?」
変な夢を見てしまったみたいだ。でも、不破先輩は…
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作者名:蒼井 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/5291025/
作成日時:2023年9月1日 19時