77話【俺は…………】 ページ31
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「どうなの?って何が?」
「好きな子よ好きな子。どうなの?いるの?」
「ぇ……………」
Aちゃんは顔を赤くして俺の後ろに隠れる。4人はニマニマして俺の後ろに隠れているAちゃんの方を見る。
「へぇ。そうなのね、お母さん応援してるわ」
「どこの馬の骨かわからんやつは俺は許さないぞ」
「なんでお前が言うんだよ、それは俺のセリフだよ」
そういって俺たちは笑い合う。
「私、まだ、なんも言ってないじゃん………」
俺の後ろにいるAちゃんは俺の服をキュッと掴み、消えそうな声でそう言う。コツン、とAちゃんの額が俺の背中に当たる。当たった部分から身体が熱くなって、俺はAちゃんを離す。
「とりあえず、夕食食べましょうよ」
そんな言葉で濁したものの、まだ暑さは消えない。初恋は叶わないとかいうけど、本当らしい。
だって俺は____________。
2人を応援するためにはこの気持ちを捨てなければ。俺はそっと気持ちに蓋をした。
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作者名:蒼井 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/5291025/
作成日時:2023年9月1日 19時