70話【移動教室】 ページ24
.
「あ、A、まじごめん、現文の教科書貸してくれん?」
休憩時間次移動教室だなぁとか考えていた所に来たのは隣のクラスのイブラヒムくん。葛葉の家でたまたま会ってそれから何度か話したりゲームしたりする友達である。
「現文?ちょっと待ってね、ロッカー見てくる」
そういえば一限現文だったからあるな、と私はロッカーを開け、教科書を取り出す。
「はい、忘れたの?」
「うわぁ、まじでありがと。そうなのよ忘れてさー」
「置き勉してそうなのに」
「間違えて持って帰ったのよ」
「ああ、なるほど」
イブくんは私から教科書を受け取ると礼を言う。
「そういや、葛葉とふわっちとろれと4人でゲームするんだけどAちゃんもくる?」
「ローレンくんいるのか…」
「ローレンくんいるのかマ!?」
私とイブくんが話していると廊下からローレンくんが来る。
「俺の事そんな嫌い!?」
「実は廊下にいるの気づいてた」
「俺からかわれたの?なんかじゃない?」
そう言ってローレンくんは困惑の顔を見せる。ローレンが口を開いた時々ローレンくんの背後の廊下に人影が通る。
「おまえらー、早く移動しろよ。授業遅れるぞー」
廊下を通りかかった社先生が私にそう言う。私達はばっと時計を確認して、私は慌てて移動の準備をする。荷物を持って移動教室だったというローレンくんは全速力で廊下を走っていく。(後で先生に怒られたらしい)教室で授業があるというイブくんは教科書を持って再びお礼を言って去っていく。私も急いで移動教室をしたのだった。
142人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「2j3j」関連の作品
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:蒼井 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/5291025/
作成日時:2023年9月1日 19時