【2】この広い空の下で私は考えた【knmc】 (ページ11)

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57話【スイーツバイキング】ページ11

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「実は…」

私達が親戚であることを剣持くんに話した。

「ええ…そんなことってあるんだ…」

店までは電車と歩きを使っていく。

「へぇ、じゃあ空賀の両親が帰ってこない時がっくんが空賀の家にいたんだ」
「そうそう」

「へぇ！じゃあこの前友達と遊ぶって言ってたのがっくんだったんだ」
「うん」

暫く話に花を咲かせているとお店に着いた。

「いらっしゃいませ。ご予約されてた伏見様ですね。席にご案内いたします」

私達は店員さんに連れられて席に着く。周りは本当に女の子やカップルが多くて、男二人だったら目立ちそうだと思った。

「ん、これめっちゃ美味いっす！」
「え、ほんと！？ちょっとちょうだい！」
「いいっすよ、ほらあーん」
「…わ、これ美味しい。私も後で入れてこよ」

そんな会話をしている私達を剣持くんは見つめてくる。

「剣持くん、どうしたの？」
「付き合ってるんですか…？」
「え？」

誰が？と私が聞くと剣持くんは口を開く。

「そりゃあ、空賀とがっくんですけど、それ以外にいますか？」
「がっくんと私が…？」
「違いますよ、とやさん。なんていうか、小さい頃からの癖なんすよ」
「へぇ……」

剣持くんはそういって目の前の甘味に手をつける。なんだか剣持くんの雰囲気がいつもと違う気がする。もしかして私邪魔だったのだろうか。仲の良い友達との時間を私が奪っているのだから。

「あ、私ちょっと、お、お花摘みに…？」
「初めて使う言葉で戸惑わないでよ」

私の言葉にがっくんがつっこむ。私も笑いそのままトイレに席を立った。