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--- You side
「そんなん、余計会いたなるやん、」
末「ははっ、そんな一生の別れちゃうんやし(笑)」
お兄ちゃんみたいな顔で微笑んだ彼は、私の頭をわしゃわしゃと撫でて、ポケットから煙草を取り出して火をつけた。
ゆっくりと吸っては煙を吐き出す誠也が、ただそれだけの仕草が、いつもの何倍も恋しくて苦しい。
そりゃ、一生の別れではないけどさ。
「うん、分かってる。………香水ありがと。めっちゃ嬉しい。」
そんな可愛げのない返事をして、誠也の右手から煙草を奪って勝手に吸う。
末「えっ」
「ｹﾞﾎｯ､ｹﾞﾎｯ､、うぅ、不味い……」
末「は？何やってんの！？アホなん！？」
ダサいなほんま。
煙草を取り返されて、ペシっと軽くしばかれる。
あぁ、こんな微妙なスキンシップですら、今は愛おしい。
「好き」
末「今！？わけわからんねんけど(笑)」
ニコニコと楽しそうな誠也が隣にいるだけでこんなにも幸せ。
「わからんわ〜」と言いながら横目に見てくるその感じも大好き。
「なぁ」
末「ん？」
「ちゅーして」
前ここに来た時は、少し抱き寄せられはしたけど、それだけやった。
それが今は、こうして唇を重ね合わせて、愛を確かめてる。
「帰ってきたら、またここ連れてきてな」
末「もちろん」
「ふふ、なーんか大丈夫な気がしてきた！」
末「お！さすが！俺の女はそうやないと」
「うっ、」
末「え？(笑)」
「誠也が言う『俺の女』の破壊力、自覚ないやろ」
末「ないわそんなん(笑) そんなこと考えて言うてへんし(笑)」
「いいし、わたしだけの特権やし」
末「はいはい(笑) そろそろ帰るで」
「はーい」
その後、ちゃんとコンビニでアイスを買って、助手席で食べながら何口か食べさせてあげたりして。
なんとなく現実味のない、幸せな平日の夜を過ごした。
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作者名：きうい | 作成日時：2023年1月31日 0時
