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--- You side
「誠也、こっちむいて」
末「ん、」
こんなふうに自分からキスをするのは初めてやった。
「…好き。これからも、隣にいてな。」
耳を真っ赤にして、いつもは真っ直ぐこちらを見てくる綺麗な瞳を泳がせてる誠也。
いつも余裕そうに見えるけど、今はちゃんとときめいてくれてるのが分かる。
末「………風呂はいって寝よ」
「あはっ、照れてる！照れてるよな！？やった〜かわいい〜」
末「うっさい(笑)」
風呂はいって寝よとか言うわりに全く動こうとせんから、謎の時間にわたしも照れてくる。
「いいからはよお風呂入ってきて(笑)」
末「なんやねん！(笑)」
追い出すかのようにお風呂に行ってもらって、それぞれ順にお風呂を済ませた。
一旦落ち着いて、自然とまったりした空気が流れる。
末「ちょっと早いけどもうベッド行く？」
「そうしよっかぁ」
誠也のベッドで一緒に寝るのも、もう何回目になるんやろ。
もうずいぶん一緒にいるような気がするけど、付き合ってからはまだ3か月くらいなんよなぁ。
末「なんか、Aとなら一生一緒におれる気がするわ」
「…またプロポーズみたいなこと言うやん」
末「ちゃうって(笑) それはまたちゃんとするから」
「んふふ、ふふ」
末「きもちわる…(笑)」
「なんでそう思うん？」
末「んー、なんやろな、俺が無理してないっていうか」
「ほう」
末「例えばさ、リチャと3人で車乗っててもずっと無言やったやん」
「うん」
末「前までの俺やったら、無理して話題探してたと思うねん」
「うん」
末「リチャとはもう昔からあんな感じやけど、そこにAがいてもなんの違和感もなくて、無言が心地良いと思えるのって、けっこう大事なんちゃうかなって」
「なるほどねぇ。でもたしかに、さっきは私もなんも考えてなかったというか、むしろ無言が楽やったな」
末「せやろ？やから、あ、これならずっと一緒に生きていけるなって、思っ……」
「まって、急に照れるんやめてくれへん？(笑)」
末「あかんわ耐えられんかった(笑)」
そんな感じでしばらく話してたけど、明日も仕事やし一応ちゃんと寝ることにした。
末「ちゅーしよ」
「ん、する」
最後の最後に、深くて濃厚なキスをされた。
誠也の胸に顔を埋める。
「おやすみ」
末「ん、おやすみ」
確実に私だけに向けられた、この甘ったるい声が大好き。
誠也の体温に包まれて溶けそうになりながら、2人で眠りについた。
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作者名：きうい | 作成日時：2023年1月31日 0時
