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--- You side
末「なんや急に…」
「あ、照れてる(笑)」
末「うっさい(笑) ……なぁ、もう帰らん？」
「私はええけど、誠也大丈夫なん？」
末「そんなんもうええわ、一緒にいたい」
「…わかった、帰ろ！」
末「ん、俺荷物取ってくるから、ここで待ってて」
「うん、ありがとう」
頭をぽんぽんとして宴会場に戻っていく誠也。
言われた通りその場で少し待ってると、奥にあるトイレから小島くんが出てきた。
「あ、小島くん。大丈夫？」
小「おん、治った気する。てかなんでここにおるん？大丈夫か？しばらく席外してもうたけど…」
「あー…まぁ、誠也が助けてくれたから、大丈夫！」
小「え！？なんかあったん！？それは申し訳ない…てか誠也って呼んでんねや」
「あ、」
小「ふは、ええやん。そっかー、でもまぁ、とりあえずなんともなさそうやし良かった。すまんかったな。」
「ううん、小島くんはなんも悪ないよ」
末「おまたせ…あ、小島」
小「おつかれっす」
『おまえなんでおらんかったん？』って、言葉はぶっきらぼうでも優しく話す誠也に少し驚いた様子の小島くんは、『いやぁちょっと腹下してもうて…すんません…』と申し訳なさそうにしてる。
末「もう大丈夫なん？」
小「もう治ったんで、大丈夫です」
末「ん、ほな良かった。悪いけど俺らもう帰るから、Aのことはてきとうに言うといてくれん？」
小「Aって呼んでんねや…」
「呼び方めっちゃ気にするやん(笑)」
小「気になるよそりゃ〜。分かりました、てきとうに言うときます、任せてください」
末「よろしく頼むわ」
「ありがとう小島くん、また来週ね」
小「おん、おつかれー」
小島くんに手を振って、誠也について行ってお店を出た。
そういえば、結局大晴くんとは合流できひんかったな。まぁ小島くんが居るしええか。
末「俺んちでええ？」
「うん！」
当たり前のように家に呼んでくれる。それだけのことがほんまに嬉しくて。
少し前を歩いてる誠也の左手をそっと取って、手を繋いだ。
「ほんまかっこよかったなぁ。
これからもずっと、私だけのヒーローでいてなっ」
末「あー、おまえほんま… 帰ったら覚悟しとけよ」
「んふふ(笑)」
軽く握ってた手の指を絡め取られて、ぎゅっと繋ぎ直された。
柔らかい風を感じながら2人で歩く夜道。
見慣れたはずの街の風景が、今日はすごく煌びやかに見えた。
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作者名：きうい | 作成日時：2022年5月11日 12時
