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--- You side
今日はわりと大きめの飲み会がある。
なんだかんだ1週間ずっとバタバタしてて、誠也とは会社内で目が合うことはあっても話す時間もなく、行きも帰りもタイミングが合わへんしで、ちょくちょく連絡を取ってたくらいやった。
でも今日はもしかしたら一緒に帰れるかも、なんてちょっと期待してる。
特に約束したわけではないんやけど。
「小島くん今日ずっと隣にいてな」
小「なんやねん急に」
「末澤さんに言われてるんよね…」
小「うわっ、なにそれ、なんか嫌やわ〜」
ついこの前までは名前で呼ぶのに照れてたけど、もう既に慣れてしまったのか、会社で『末澤さん』って呼ぶのが逆に違和感。
小「まぁええよ、俺もおまえとおった方が楽やしな」
「ありがとう」
周りはみんな、今日は残業できひんから言うてちゃきちゃきと動いてて、妙に慌ただしい空気が漂ってる。
そんな中、珍しく大晴くんがうちの部署に来た。
「あれ、大晴くん珍し。どしたん」
福「末澤さんに頼まれて資料持ってきてん」
「あーそうなんや、そっち忙しそうやもんなぁ」
小「他人事すぎん？俺らもまぁまぁ忙しいで」
「まぁたしかに？」
福「あ、それと、これ。Aに渡してって。」
そう言って渡されたのは一枚の付箋。
いつか見たのと同じ少し癖のある字で『帰るとき声かけて 一緒に帰ろ』と書かれてた。
小「は？ラブラブやん」
福「アツアツすぎるわぁ」
「うるさいなぁ」
いじられるんも気にならんくらい、シンプルに嬉しかった。
でもみんながいる中で声かけたらバレるくない？
福「とりあえず戻るな！飲み会喋れたら喋ろ！」
そう言ってスタスタと帰って行った大晴くん。
喋れたら喋ろ！は喋らんやつやん。しらんけど。
定時まで残り2時間。邪念だらけの脳みそやけどなんとか終わらせよ。
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作者名：きうい | 作成日時：2022年5月11日 12時
