幼馴染に騙されて呪術師になった限界オタク奇譚。【呪術廻戦】

28 オタク奇譚 ページ29

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また虎杖の顔を思い出して、じんと目が熱くなった。
汗と一緒に涙がこぼれるのも悪くないかもしれない、なんて思ってしまう。





「…高専って夏服あるの？」



「さあ。でもこんな暑い中、アンタくらい短くないとやってられないわ」



「これはやりすぎなんだよ野薔薇ちゃん」






いくらなんでも短すぎるよね。そういえば夏油先生いなかったな、どこにいんだろ。

五条先生に比べてみれば真面目な人だから、任務で忙しいのかな。



左隣の野薔薇ちゃんは「あづー…」と手で顔を仰いでいた。しかし右隣の伏黒は真っ直ぐ前を見つめている。





すると聞こえた、どこか懐かしい声。







「なんだ、いつにも増して辛気臭いな恵」






お通夜かよ、と言う私の愛してやまない真希さん。伏黒って真希さんから見たらいつも辛気臭いんだね。





「…禪院先輩」




「私を苗字で呼ぶんじゃ────「真希、真希！！」…なんだよ」





そこに現れた、もふもふ可愛いパンダと美少年狗巻先輩。すじこ〜って手を振ってくれた。やっべぇクソ可愛い。




「マジで死んでるんですよ、昨日！！1年坊が1人…！！」



「おかか！！」






「──は や く い え や！！！」









「これじゃあ私が血も涙もない鬼みてぇだろ！！！」



「実際そんな感じだぞ？！」


「ツナマヨ」








わちゃわちゃする先輩たちを訝しげに見る野薔薇ちゃん。
安心して、真希さんすっごいイケメンな先輩だから。絶対野薔薇ちゃんと合うから。


そういう意味でサムアップすると、今度は私が訝しげな目で見られてしまった。






「禪院先輩。呪具の扱いなら学生一だ」

「めっっちゃくちゃカッコいいよ！！」



「…甘やかすだけが優しさかね」




呪術高専 2年

禪院真希







「呪言師、狗巻先輩。語彙がおにぎりの具しかない」

「すっごいイケボなの！！」



「すじこ」





呪術高専 2年

狗巻棘






「パンダ先輩」


「パンダ先輩！！」




「でも憂太とAといる時は少し丸くなるよな〜」




呪術高専 2年


パンダ








「あと一人乙骨先輩って唯一手放しで尊敬できる人がいるが、今海外」



「彼女持ちだよ〜」



「いや、乙骨先輩は……なんでもない」






「なによ、気になるじゃない。
あとアンタらパンダをパンダで済ませる気か。Aの補足も意味ないし」


「意味ない？！？！」





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