26 オタク奇譚 ページ27
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頭の中でぐるぐると回っては目の前の光景に空いた方が塞がらなかった。
だって、さっき虎杖が死んだって聞いたのに、今は生きてるって。
生き返ったなんて、信じられるわけがない。
「ほらA、おかえりって言ってあげなよ」
「………」
「あちゃー頭がパンクしちゃったか？」
呆然と虎杖を見つめる私に五条先生が声をかけるけど、右から左へ流れていく。
思わず虎杖に近付いて、体をぺたぺたと触ってみる。
「アノーはまなサン？」
「……本物？」
「本物デス」
ペタペタと無心で触っていると、心臓がトクン…トクン…と規則正しく動いていた。
心なしか、少しだけ早いような気もするけど。
目線を上げると、照れ臭そうな虎杖と目が合った。
「ちょっと悠仁、そこ変わって」
「ムリ、なにこれご褒美？」
そっと頬に手をやると、なんだか少し熱い虎杖の体温が伝わってきた。
────本当に、生きてるんだ。
今、目の前で笑っているのは虎杖なんだ。
それがわかった瞬間、反射的にひしっ、と虎杖に抱きついた。私の体はその逞しい筋肉とがっちりとした体躯にすっぽりと埋まった。
虎杖はびっくりしたのか「え？！A？！俺今ガチで裸なんだけど！！？」などと騒いでいる。
よかった、よかった。
「あの俺ほんとにこんなに生きててよかったって思ったことないわ」
「きゃー！悠仁のえっち！A離れて！！僕の胸空いてるよ！！！」
「邪魔すんじゃねぇ先生！」
騒がしい2人の会話を聞いて、ようやく頭が回ってきたような気がする。
今更になって羞恥心が湧いてきた。
バッ！と虎杖から離れると、自分の顔が熱くなっているのがわかる。なんだこれ、なんかの少女漫画か。
こんな醜態晒したくない。
「あら〜…初心なのね」
「キモいぞ五条」
「ここぞとばかりに言うよね、硝子って」
我に帰ったようになって虎杖に何度も頭を下げた。
笑って許してくれてたけど、多分凄く嫌だったんだと思う。そりゃそうだこんなオタクに抱きつかれたんだ。誠心誠意謝らせていただいた。
「…ねぇ虎杖、下は着てるよね」
「…………フルチンです」
「っい、虎杖のえっち！！！！」
「ねぇ先生、これって俺が悪い？」
「健全な男子高校生でいいんじゃないかな」
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更新したと思ってたらしてませんでしたすみません( ; ; )
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Kさん - 追記: 好きすぎて「ええやん！！」と叫んでしまって親に「煩い！とっとと寝ろ！」と怒られました....仕方ないだろぉ、最高なんだからこの小説、最高なんだから (7月11日 19時) (
レス) id: 91d89c4fce (このIDを非表示/違反報告)
Kさん - めちゃ良い愛され具合.....もしかして小説書かれていますか？本を出版していらしやすか？めちゃ好きなので続き欲しいでやす!あと、受験生って同じですね。頑張りましょう (7月11日 19時) (レス) @page34 id: 91d89c4fce (このIDを非表示/違反報告)
くさ - 制服、下はほぼ足なのに上は野薔薇ちゃんと一緒で長袖なの良いですね…！！この小説大好きです！「終わり」になってますがまだ書く予定があるなら更新無理なく頑張ってください！ (2022年12月27日 9時) (レス) @page32 id: 56aae56e91 (このIDを非表示/違反報告)
吹雪 - うっうっうっう(ないてる)好きすぎて、でも虎杖が死んだってときは知ってるはずなのに泣いちゃって…好きですありがとうございますオタクとか最高すぎん????????更新応援してるぜ！がんばってくだせぇ! (2022年10月6日 7時) (レス) @page27 id: ad117a8b13 (このIDを非表示/違反報告)
くせらや(プロフ) - アオちゃんさん» コメントありがとうございますめためた嬉しいです🥺🫰🏻🫰🏻神だなんて…読んでくださる読者様が私にとって神様のような存在です😭頭が上がりません…！！続きを楽しみにしていただいてとっても嬉しいです！更新頑張ります！ (2022年9月28日 21時) (レス) id: befea80465 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：くせらや | 作成日時：2022年8月26日 13時
