1話 ページ3
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ハリーは1人でコンパートメントに座っていた。
これから新しい環境──しかも魔法の世界に行くなんて不安で仕方ないが、その中には確かにワクワクとした高揚感があった。
窓から見える景色をただただ眺めていると、コンコンとコンパートメントの扉が鳴った。
「すまない、どこも満席だったんだ…。ここ、お邪魔してもいいかな？」
同い年とは思えない口振り、仕草、振る舞い。
ハリーは目の前にいる人物が、これから生活を共にする同級生だとは到底思えなかった。
月魄色の髪は眩しく光っていて、サラサラなそれは少し風が吹くだけで靡いている。
肌は白く、白縹色の瞳が浮世離れした美しさを際立てていた。
何よりもその整った顔立ちが、ハリーにはお伽話から出てきた王子様だと思った。
低く心地いいテノールの声が聞こえなければ、女の子にも見えてしまうその容姿にハリーはしばらく見惚れていた。
「あ──ウン、どうぞ」
「いいのか？ありがとう!!」
ぱあっと花が咲くような可愛らしい笑顔に、ハリーはドキッと心臓が浮いたような感覚がした。
先程まで紳士のような品のある佇まいだったのに、いきなり年相応の表情を見せられては心臓に悪い。そんなハリーの気持ちも露知らずに少年はハリーの目の前に腰掛けた。
白縹色の瞳と目が合い、柔らかく細められる。
「僕、もうこのまま立って過ごさなきゃいけないかと思ってた」
「そうなの？君だったら誰でも喜んで受け入れると思うんだけど」
言った後にハリーはしまった、と思った。
これだったらまるでハリーが彼を歓迎してると言ってるようなものではないか。
いや実際そうなんだけど……、とハリーは早速気持ち悪がられてしまったのではないかと落ち込む。
しかし彼から発せられた言葉はハリーが思いもしなかったようなものだった。
「そう言ってくれるのは、多分君だけさ」
悲しそうに笑った彼の言葉の意味が、ハリーにはまだ理解できていなかった。
気まずい雰囲気を切り替えるように彼は続けて言葉を紡いだ。
「僕はA・セルウィン。君は？」
ハリーは彼の名前を頭の中で反芻させた。
A、セルウィン────綺麗な名前だ。何度でも口にしたくなる。ハリーも自己紹介をしようと思い口を開くともう1人の来客が来た。
「ここ、座ってもいい？」
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すしを(プロフ) - 作者様受験合格おめでとうございます！ (2月7日 4時) (
レス) @page23 id: 83df5084ef (このIDを非表示/違反報告)
マニ。(プロフ) - くせらやさん» ✉️。こんにちは！とても面白いです！もしよろしければ一緒にボードで会話しませんか？これからも更新応援してます💖☺️ (2月4日 21時) (レス) id: f769238e4f (このIDを非表示/違反報告)
くせらや(プロフ) - ベルモットさん» 文章の色気なんて…っ😭その言葉が浮かぶ貴方様の語彙力が素晴らしすぎます😭✨最高の褒め言葉ありがとうございます！！まだまだ未熟ですがこれからもっともっと頑張りたいです！コメントありがとうございます！！ (8月7日 17時) (レス) id: 7fb7a1a4ed (このIDを非表示/違反報告)
くせらや(プロフ) - たきききさん» ほんっっっとに長い間放置してしまいごめんなさい🙏🙏🙏お待たせしましたお待たせしすぎました！！！これからも続きが気になるような作品にできるよう頑張ります！！コメントありがとうございます！！！ (8月7日 17時) (レス) id: 7fb7a1a4ed (このIDを非表示/違反報告)
くせらや(プロフ) - せらぴーさん» うわあああありがとうございます😭🙏尊敬だなんて恐れ多いですがとてもとっても嬉しいです！！！更新が滞ってしまい大変申し訳ございません…！まじでめちゃくちゃモチベ爆上がりです😭✨ありがとうございます！ (8月7日 16時) (レス) id: 7fb7a1a4ed (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：くせらや | 作成日時：2023年3月3日 17時
