零す。 ページ19
「まぁ、コナンだからなぁ。」
『兄様も含めてね。』
え?俺?と告げる彼に私は頷く。
次元おじ様はそんじゃあな!と一言二言コナン君と話しては私に無理すんなよと笑ってついさっき帰っていった…本当に、なんでも知ってるんじゃないかと疑う程
『分かって居たってやらない人は、やらない事だから…兄様が今迄してきた事。』
私も兄様と一緒だけど…
『怖くなったんだと、思う。』
ううん違うね…怖かったんだ。
『小さい頃は兄様にくっ付いてたっけ…?』
「そうだなぁ。」
笑う兄に私は苦く笑い、でも離れたのはと続ける。
『兄様が秀一兄様を連れてきた日。』
何となく、怖くなった
『決定打はマリアの事だけど…私は関わったらダメなんだって、正直思ってた。』
あの時は、直感で何となく…でも今なら分かる
『きっと…姉さんの事が、遭ったからだと思う。』
話す事を怖がってたら駄目だと心で鼓舞した
他人事の様に無視なんて出来る話なんだよ…コナンの出来事は…でもそうしなかったのは兄だからだろう
『流石に…私がまだ小さい時に格闘という格闘を習わせるのはどうなんだろ?って考えたけど、あれ、兄様が世の中物騒だからって私も“知ってた”から成立した話であって、もし私じゃなかったら絶対兄様嫌われてるよ…』
そう笑った私にあれ、そうだっけか?とすっとぼけるのが下手くそである。
『兄様は嘘が下手なんだから。』
顔や態度に出てるよ?
『でもね、前の私だったら絶対動かなかったよ。』
それが正史なんだからと割り切るのだろう。
そんな部分もあって、姉を何処かの公安警察官と重ねている、誇りに思う部分もあった…
彼は死なないのだから、姉だって死なない
そんな事ないのにね?なんて心で吐き出しながら名前の無い墓標がある場所まで、記憶を思い出していた。
様子を伺うように頭を撫でてくれるのはアイリッシュ…手を握ってくれるのはキュラソー。
『…狡いなぁ。』
思い出したから、分かってしまう部分と気付きたくない事迄の全ての想いが時間差の様に溢れて来る。
『家族に愛されてた、今も昔も…』
歩んだ道は違えど
『沢山貰って最高の兄さんがいて…』
今だってまだ大変なのに、力を貸してくれる人達が居る
『凄く贅沢な時間も、沢山貰ってる。』
なのにまだ私は、あの背中を想ってしまう
忘れていた方が良かった?そう問われたら私はきっと首を横に振るんだろう…
贅沢な奴だなと嗤われそうである。
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kurutan0817(プロフ) - この作品はもう完結ですか?? (6月1日 21時) (レス) id: ced99463ad (このIDを非表示/違反報告)
まみこ(プロフ) - え、完結したんですか、、?してなかったとしたら更新頑張ってください! (2022年8月28日 19時) (レス) id: 9d3f4398ec (このIDを非表示/違反報告)
鈴桜(プロフ) - 喜怒哀楽さん» バシバシ!!夢主の姉貴と兄貴……凄い寝相なんですね。兄貴の方は大丈夫なのかな?ヒスコさんの殺気は恐いだろうし… (2020年7月27日 18時) (レス) id: 02b3e189b5 (このIDを非表示/違反報告)
喜怒哀楽(プロフ) - 猫大好きさん» 猫大好き様コメントありがとうございます!!!あれがデフォなお兄様ですッッッきっと頼りになる時は頼れるんですッッッ(かっこいいお兄様は何処じゃろうか…)←あれれおかしいなッッッ (2020年5月12日 7時) (レス) id: 65bce10cce (このIDを非表示/違反報告)
喜怒哀楽(プロフ) - yukimaru0309さん» yukimaru0309様コメントありがとうございます!どタイプッッッあ理がとうございます!執筆者歓喜しております!!無理せずに頑張ります! (2020年5月12日 7時) (レス) id: 65bce10cce (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:喜怒哀楽は見切り発車 | 作成日時:2020年1月19日 4時