哀しみの教訓。 ページ26
安室透改め“降谷零”。
緑川唯改め“諸伏景光”と警察手帳を片手に彼等は素性を明かしていく…この元黒の組織の面子がいる前で…コナン君も居るのに…。
私はそんな兄の行動に驚きながらも何となく察してもいた。
『これはこれは…兄様のお考えが少し過保護なんじゃないか心配なんだけどなぁ。』
苦く笑った私にそんな事はないと告げるのは緑川唯改め…何時かの日に“緋色光”と名乗った彼だ。
『“緋色光”さんではなく?』
なんて笑えばやっぱり憶えてるよなぁ…と彼。
風見さんの名前をだしていいのか分からないので、敢えて出さないが。コナン君のなんでなんで?な質問に丁寧に答える。
『景光さ、あー…諸伏さんともう1人が兄の遺品を持ってきたのよ。』
「あの時は驚いたよ…君、拓真は死んでないって断言して笑ったんだからな。」
苦く笑った彼に、分かるものがあるからだとあの時とは変わらぬ様に笑う。
『“近しい人を亡くす”と分かるものがありますからね…それが当時は全くなかったし、兄に限ってそれはないとも確信してた…後から警察手帳がない遺品で確定。と言ったところですかね?』
嘗て“友人”を“亡くした”からよく分かる“感覚”
ルパン達といた時にも、何度か遭遇した“ソレ”だ。
敵だろうが、亡くなれば“抜け落ちるモノ”があった。
それを確信していても、話はしたくない。
だって辛いもの…
「絶対信じないだろうなぁ…って半信半疑でヒロや裕也を送り出したら案の定だもんな…」
日本に偶然里帰りしていた日に来客なんて出来すぎてるだろうと普通なら思わない事かもしれないけど…
『拠点がアメリカやイギリスの私が“偶然”里帰りしている所に“態々死亡通達する警察官”が何処にいるの?』
「あちゃー…そこ迄バレてたの?」
『渡航履歴でも探ればあっという間でしょ?兄様ならね。』
そこ迄考えている訳じゃなくて、私ならこうするを言った迄に過ぎない。
ましてや兄は警察官としては優秀。あの降谷零の上の成績なんじゃないか?と思う程の優秀さなんだよね…お世話抜きで。
「探られるかなぁ…って多少は気にしてたんだけど。」
『お生憎様。残念ながら探りませんの…理由はそれなりに察して居ますので…。』
そもそも兄が警察という職業、組織に属する時点で腹は等に括って居たのだ。
『兄様が思ってる私より、実際の“AA”は思慮深い嫌な子なのよ?』
昔“嫌な予感があった”のに手を離してしまった友を想い、呟いた。
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明里香(プロフ) - 設定に誤字がありました。「家計」ではなく、「家系」です。 (2020年1月18日 23時) (携帯から) (レス) id: 85d4df75a2 (このIDを非表示/違反報告)
喜怒哀楽(プロフ) - 玲乃音さん» 玲乃音様コメント有難うございます!アウトドア派な兄とは真逆のインドア派であったが為の遭遇…知り合いだと最近思い出す妹ちゃんです…有難うございます!精進致します。 (2020年1月15日 20時) (レス) id: 65bce10cce (このIDを非表示/違反報告)
玲乃音(プロフ) - まさか……夢主達とジンは知り合い説…続き楽しみに待ってます (2020年1月15日 19時) (レス) id: 02b3e189b5 (このIDを非表示/違反報告)
喜怒哀楽(プロフ) - ゆきなさん» ゆきな様コメント有難うございます! (2020年1月15日 2時) (レス) id: 65bce10cce (このIDを非表示/違反報告)
ゆきな(プロフ) - 泣けた (2020年1月15日 0時) (レス) id: e7791cc44f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:喜怒哀楽は見切り発車 | 作成日時:2019年12月31日 0時