出逢い。 ページ3
「お姉さん、大丈夫…?」
ミーンミンミン…ッと煩い蝉の声をボーッと聴いて居れば下から声。
「歩美!どうしたんだよ急に走ったりして…」
「このお姉さん…なんだが苦しそうで…」
こんな真夏に長袖なんか着てるからじゃねぇか?と…25年生きてる中で遂に遭遇してしまったかと思う反面。寧ろやっとか…と何処か思ってる自分がいる。
暫くすれば、何時もの5人組が揃ったのだけれど…
「お姉さん、長袖脱いだら駄目かな?」
『…御免なさいね坊やにお嬢さん方…これは脱げないの。』
肌が弱くて…と話したのは仕方ない。
家系的には私はお爺様の血筋が濃いらしく、アルビノ体質らしいのだ。お母様やお父様には良く紫外線予防のカーディガンを小さい頃から頂いたりしたし…なんなら今日のカーディガンは、兄が私の為にプレゼントしてくれた最期の(世間的には。)私への贈物である。
「目の色…赤いのかしら?」
『お嬢様は博識の様ね…そうよ?と、いいたいけれど…私は純粋なアルビノじゃないの。』
先祖返りって奴なんだと話しては少し日陰の入った奥のベンチに連れてきてもらった。
「お姉さん誰か待ってたの?」
眼鏡の少年…ていってもめっちゃコナン君なんだけど…の問い掛けに首を横に振った。
『収録開けで、少し休憩したら帰る予定だったんだけど…今日、思った以上に暑くて…』
出会ったばかりで申し訳ないんだけど…と流石にミネラルウォーターを頼んだ。勿論余ったお金で好きなジュースを買ってきなさいという言葉付きで。
「…私はこの人を診ているからあなた達と江戸川君で飲み物、買ってきなさい。」
「俺もお姉さんについてるから、お前らだけで行ってこいよ。」
「分かった!じゃあコナン君と哀ちゃんの分も買ってくるからね!」
と元気よくすぐ傍の自販機に駆け寄る子供達を微笑ましく思った。
昔は…もう少し涼しかったのになぁ…と自然とため息を着いたのは仕方がない。
温暖化の所為ね…なんて隣の子にそうよねぇと零しつつもかけていた紫外線を防ぐサングラスを外した。
「わぁ!お姉さんの瞳…綺麗なヴァイオレットなんだね…?」
『あら、有難う坊や。』
お爺様と同じ、自慢の瞳なのよ?と自然と笑った。
「お姉さんのお名前は?」
ヤバ、怪しまれたの?と首を傾げれば何時までもお姉さん呼びも不便だろうからと話してくれた。(まぁ疑われても何も無い訳だけど。)
AA、それが自慢の名前なの。と親から貰った名前を丁寧に音にした。
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明里香(プロフ) - 設定に誤字がありました。「家計」ではなく、「家系」です。 (2020年1月18日 23時) (携帯から) (レス) id: 85d4df75a2 (このIDを非表示/違反報告)
喜怒哀楽(プロフ) - 玲乃音さん» 玲乃音様コメント有難うございます!アウトドア派な兄とは真逆のインドア派であったが為の遭遇…知り合いだと最近思い出す妹ちゃんです…有難うございます!精進致します。 (2020年1月15日 20時) (レス) id: 65bce10cce (このIDを非表示/違反報告)
玲乃音(プロフ) - まさか……夢主達とジンは知り合い説…続き楽しみに待ってます (2020年1月15日 19時) (レス) id: 02b3e189b5 (このIDを非表示/違反報告)
喜怒哀楽(プロフ) - ゆきなさん» ゆきな様コメント有難うございます! (2020年1月15日 2時) (レス) id: 65bce10cce (このIDを非表示/違反報告)
ゆきな(プロフ) - 泣けた (2020年1月15日 0時) (レス) id: e7791cc44f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:喜怒哀楽は見切り発車 | 作成日時:2019年12月31日 0時