今日、幼馴染みやめます。4【Yuta.T】 (ページ18)

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「うん、福岡ね。明太子送ってくれたよなぁ」

「そうそう、めんたいおにぎり！裕太ママ作ってくれた！」

「あと、めんべい！な？」

「そうそう、めんべい！明太子の薄焼きお煎餅。すっごく美味しかったー」

奪い合いながら食べたよねぇ…って、Aが遠い目をしかけたけど、ハッと現実に戻ってきた。

「九州に居るはずのみっくんが。なぜジャスコにいるのかな？」

「……さぁ？」

「この期に及んでもしらばっくれる気？」

「………」

だから、言いたくないんだって。
プイッて顔を逸らして抵抗を試みる。

「連絡先、教えて？」

ほらな。そうなるじゃん。連絡取って、会うんだろ？どーせ、俺いないとこでコソコソして、コソコソコソコソすんだろ！

「何で？」

「何でって、会いたいからに決まってんじゃん」

…やっぱり。

Aは、みつのことを特別視してた。
それまでは、俺がAの一番近くに居て、Aも俺のことだけを見てくれてた。
何をするにも、何を見るのもいつも一緒だった。

それなのに、小学校に入学したら、みつが現れたんだ。
最初の頃は俺と仲良くなったんだけど、知らぬうちにAに取り入って、いつの間にか俺よりもAとの方が仲良くなってた。

俺にとってAは、好きとか嫌いとかそんな次元の存在じゃなかった。家族とも違う。なんだろう……親友とも違うんだよな。

とにかく。
俺とAの間にみつが入り込んできたこと自体、いい気はしていなかったというのが本音。