【wrwrd!】貴様は自由を求めるか

緑の楽園1-1 ページ28

人を愛せよ。さすれば神は貴方に永遠を…

神を愛せよ。さすれば神は貴方に永遠を…

慈悲深き神よ、どうか…

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長い祈りを終え、教会から信者達がそれぞれの家へと帰っていく。
神から与えられた試練の為に、神の元を離れ現世へ降り立ち、試練を乗り越え…死を迎え、神への元へ還る。
先祖代々からの教えを信じる"神の村"
私…いや、俺はその村長で、オスマン枢機卿と呼ばれている。
この地位は父親から貰ったもので、絶対の安全でもあり、自由が与えられない鎖でもあった。

だからこそ、あの国が気に入らなかった。


「……我々国」


暗殺者から貰った書類を見る。
自由。縛られない国…あぁ、気に入らない。
俺は昔からずっとここに居るのに…急に王になった彼奴は自由？
…いや、これはただの僻みだ。こんな醜い感情は押し殺せ。
ぐしゃり、と握りしめていた書類を広げ自室へ向かった。

「人間らしい所あるやん」

背後から声をかけられて止まり、振り返るとあの暗殺者…。ニヤニヤと挑発的に笑っていた。
依頼した時はそんなこと無かったがこの男…やけに俺を詮索してくるな。

「私は人間ですよ」


あぁ、気に入らない

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