Kazuma & Riku ページ21
Kazuma side
｢よし。じゃあ、そろそろ終わろうか。｣
力矢さんのその一言で皆が好き好きに散っていく。動画を撮る組、ジムへ向かう組、だらだらと何をするわけでもなく残る組などなど。俺も普段はわりと早めに帰るけど、今日はジムに行ったであろうあの人を待つため、残る組にいた。
｢ふぅ...。｣
どさっと椅子に座り携帯を開く。いつ戻ってくるか分からへんしな...、動画でも見るか。そう思ってイヤホンをつけ、再生ボタンを押そうとした時。
｢...かずま......？｣
ふと小さく俺を呼ぶ声が聞こえたと思えば、くんと服が引っ張られた。その先を見ると、今まさに俺が待とうとしていたその人がしゃがんで上目遣いで見つめていて。
｢ん？陸さん、今日トレーニングは？｣
さらりと顔にかかっていた髪をはらってあげれば、ふにゃふにゃの蕩けた笑顔で手に擦り寄ってくる。
｢んーん、｣
｢ほんまにない？｣
｢うん。今日はかずまに会えるから、いれなかった。｣
えへへと照れたように笑うその顔に思わず喉の奥からくぐもった音が出る。今日何なん、可愛すぎるやろ。
｢かずま？｣
｢んんっ、何でもないです。あ、何もないんやったら早よ帰りましょ。俺ん家でいいですか？｣
｢うんっ。あ、荷物取ってくるね！｣
尻尾あったらぶんぶん全力で振ってんやろなぁ。ぱたぱたと荷物を取りに行った陸さんを見送りながら、自分も荷物を片付け出す。
｢...なぁ、壱馬。｣
｢ん？何や翔吾か。｣
｢何やって...、まぁええわ。陸さんってあんな顔するんやなぁと思ってさ。｣
｢何、狙ってんの？｣
突然寄ってきて何を言うのかと思えば。つい威嚇するかのように睨みつける。もし嘘やとしても絶対渡さんからな。
｢アホか。んな訳ないやろ。ってそうやなくて。いつもやったら、メンバーの前であんな事せえへんやんか。二人ともきっちりプライベートと分けとるから。｣
｢まぁ、そうやな。｣
｢それやのに、さっき完全に二人の世界やったやん。陸さんもふわふわしとったし。｣
｢あー、それ多分あれや。最近個人の仕事多かったやろ。それで、陸さんと会うの一週間ぶりくらいやねん。｣
｢まさか、寂しかったからとか言わんよな。｣
さぁ、それはどうやろな。ちょっと引き気味の翔吾ににっこりと笑いかけ、さっきからずっと感じていた視線の元へ向かった。
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にのみい(プロフ) - いつもお話楽しみにしていますーー！スリボで陸さん受けが読みたいですー！！ちなみになんですけどTwitterは浮上しないのでしょうか？🥺不快に感じてしまったらすみません💦 (2022年2月13日 20時) (
レス) id: 337b13da5d (このIDを非表示/違反報告)
彩美 - 陸さん出てるの嬉しいー！かずりく好きなので読めると嬉しいです。 (2021年4月9日 12時) (レス) id: 29e05ea114 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Shion | 作成日時：2021年3月1日 20時
