▽/side story ページ16
Shogo side
｢...はぁ。｣
ぼすんとソファに身を沈め、静かにため息をつく。まさか自分を追いかけて外に出てるなんて思ってもいなかった。一応コンビニ行ってくるって言ったのになぁ。やっぱり聞こえてなかったか。しかも、今日は冷えるって陣さんが散々言ってたのに半袖。よりによってうっすい、ペラペラのやつで。
｢っ、よいせ。｣
流石に風邪なんて引かれちゃ困るから急いで風呂に放り込んだけど、ちゃんと入ってるんだろうか。まぁ、入っていたとしても、恐らく髪も乾かさずに出てくるだろうから。様子見も兼ねて洗面所へドライヤーを取りに向かう。
｢ふ、うぅ...、っ、ひっく、ｯんん...、｣
うん、ちゃんと入っとったのはええんじゃけどさぁ。...でーれー泣きよるんだけど。
｢ゃ...っ、ｯぐす、しょうごぉ...、｣
しかも俺の名前呼びながら。思わず口角が上がって、我ながらだらしのない顔をしてるのが分かった。そっと音を立てないようにドライヤーを取って、陸さんの部屋から取ってきた部屋着を置き、ゆっくりとリビングへ戻る。
｢っく、ふは...っ、｣
再びソファに身を沈め一息つけば、もう抑えられなかった。ここまで来てバレるなんてそんなつまらない事にはならないよう、あくまで声は押さえ気味で。
｢あー、まさかここまで上手くいくなんてなぁ。ふ、あははっ、｣
計画の発端は一週間と少し前。陸さんが翔吾に零した一言、やましょーって嫉妬とかするのかなぁ、ってやつから。正直色んな人にべたべたとひっつきに行く姿にしょっちゅうしてますが？、なんて思いながらこっそり話を盗み聞きしてた。
｢えっ、や、やましょーさんがですよね？嫉妬、してると思うんですけど...。｣
｢うそぉ？この間俺が陣くん家で遅くまで飲んでても何もなかったよ？｣
うん。それは陣さんにラインを送っておいたから。ちなみに陣さんからは敬語で返事が返ってきた。
｢そ、そうなんですね...。｣
｢これはやばいかなってやつもやってみたことあるんだけどさぁ、全然いつも通りなの。｣
何でなんだろなんて不思議そうに考えこむ陸さんと、俺の視線に気づいたのか笑顔が引き攣ってる翔吾。あ、ええこと思いついた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 321人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「THERAMPAGE」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
にのみい(プロフ) - いつもお話楽しみにしていますーー！スリボで陸さん受けが読みたいですー！！ちなみになんですけどTwitterは浮上しないのでしょうか？🥺不快に感じてしまったらすみません💦 (2022年2月13日 20時) (
レス) id: 337b13da5d (このIDを非表示/違反報告)
彩美 - 陸さん出てるの嬉しいー！かずりく好きなので読めると嬉しいです。 (2021年4月9日 12時) (レス) id: 29e05ea114 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：Shion | 作成日時：2021年3月1日 20時
