79話 ページ31
何か変なことを言っただろうか。
思わずどうしたのか と、振り返ると顔を青くしてだらだらと冷や汗を垂らす主様と目があった。
「……A。今の発言は少し問題があるような気がします。」
「え…」
「貴女の事だから他意はないんでしょうけど…でも…」
そう言いながら主様はチラチラと横を見ている。私もそちらに視線を向けてギョッと目を見開いた。
なんというか、表情が抜け落ちている。
今の彼にはそんな表現が正しい気がする。
背中に感じた悪寒の原因はこれかと、思った。
主様と同じように顔を青くさせていると
「へぇ…。人前じゃなければいいんだな。」
と、声がかかった。
国永は本当に空気が読めないと思う。
その瞬間、ブリザードが吹き抜けて、
そこで私は 自分の発言に問題があることに
漸く気がついた。
確かにそう捉えられてもおかしくない。
「え、あ、違う、間違えました。 そういう意味ではないですから。 」
私は慌てて訂正し始めた。
しかしその様子に、
先輩審神者様は とうとうラチがあかないと思ったのか、
「なんだ、この砂糖を煮詰めたような会話は！」
と叫ぶ。
「先輩！それを言ってはいけません！」
「黙ってられるか！ 」
荒ぶっていらっしゃる。
どうどう と主様は先輩審神者様を宥めて
「じゃあ、先輩。応援ありがとうございました。」
と、その場から早く立ち去さろう私と鶴丸さんの腕を引いた。
先輩審神者様も「じゃあな」と、国永を引きずる。
「あ、ちょっと待ってくれ！」
「？？まだ何か」
呼び止めた国永を主様はげっそりとした目で見つめた。
「最後にそっちの俺に言いたいことがある。」
「…………なんだ」
鶴丸さんが不機嫌な顔をあらわにして振り返る。
「自分の気持ちを押し付ける前に、することがあると思うぜ。 」
先程までのおちゃらけた様子はない。
自分に言われたわけではないが、真剣な表情と声が何故か深く重く伸し掛かる。
ゴクリと息をのんだ。
「…言われなくても分かっている。」
鶴丸さんは一言そう呟いて、踵を返し
一歩前を歩き出した。
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華音(プロフ) - 初めまして、刀剣乱舞大好きで一通り読ませて頂きました♪泣いたり笑ったりとても楽しかったです。ただ所々ですが誤字脱字やヒロインの名前が変換されてない個所が全体的に多かったので^^;ご報告させて頂きますね。 (2022年1月15日 14時) (
レス) @page43 id: 85eea2d6ee (このIDを非表示/違反報告)
杏子メロンパン(プロフ) - こだぬきさん» 本当にありがとうございます。以前のコメントもとても励みになりました。感謝の気持ちでいっぱいです。 (2019年8月15日 9時) (レス) id: 590e18d332 (このIDを非表示/違反報告)
杏子メロンパン(プロフ) - 藍花さん» ありがとうございます。楽しんで頂けたのなら何よりです、 (2019年8月15日 8時) (レス) id: 590e18d332 (このIDを非表示/違反報告)
杏子メロンパン(プロフ) - anao10さん» そう言ってもらえて嬉しいです。私も鶴丸対決は書いてて楽しかったです。 新作も書きました、是非興味があれば読んでみて下さい。 (2019年8月15日 7時) (レス) id: 590e18d332 (このIDを非表示/違反報告)
杏子メロンパン(プロフ) - 椿さん» コメントありがとうございます！その後の話はもう書いてあるので、また載せていこうと思います！ (2019年8月15日 7時) (レス) id: 590e18d332 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：杏子メロンパン | 作成日時：2019年6月25日 18時
