32話 ページ34
「絶対に逸れないでくれよ、いくら分霊が他にいなくても 探すのが大変なんだ」
「‥分かりました」
足早に進む鶴丸さんの後ろを一生懸命追いかける。
並ぶ店はどれも面白そうで 気にはなるが
目を離せばすぐに逸れるだろう。
そして、やっぱり私は目立っていた。
「ねぇ、もしかして あの子じゃないか？」
「銀の甲冑に青いマントそして金髪 間違いないよ」
「うわぁ、超美人」
「ウチに来て欲しかった‥」
「主、資材ほとんど使い果たしたもんね」
「は、話しかけてみようかな‥」
いろんな所から話しかけられて、一向に前に進めなくなる。
どんどん前を歩いていた鶴丸さんとの距離は遠くなり完全に逸れてしまった。
「すみません、通して下さい」
必死に振り抜け 鶴丸国永を探す。
少し前の方に歩いている白い羽織を見つけ、
急いで追いかけた。
「ちょっと早い‥待って‥。」
と、羽織の端を掴んだら
「えっ‥」
と、目の前の彼は振り返った。
振り向いて目が合った瞬間、あっ違うと、
気づく。
慌てすぎて他の本丸の鶴丸と間違えてしまった。慌てて掴んだ手を離す。
「ごめんなさい」
驚いている彼に謝ったら
「鶴丸、どうした？」
と、彼の後ろから低い男性の声がした。
その男性の後ろにも刀剣達がいるのが見える。
「あ、主‥ 。 その‥」
と、その鶴丸さんは何故か急に焦ったような困った顔をしだした。
鶴丸の慌てように不思議に思いながら
恐らく彼の主である男性審神者と目が合う。
審神者は目を見開いたと思ったら
ずんずんとこちらに向かってきた。
そしていきなり手を取られて握られる。
いきなりすぎて驚いていると
「君が噂の刀剣女士だね。もう鍛刀されたと聞いていたが本当だったのか‥。
どうだ、ウチに来る気は無いかい？」
と、勧誘された。
「あ、主‼ 」
後ろの鶴丸さんが声をかける。
「うるさい鶴丸。 この機会を逃したらもう会えないかもしれないんだ。 」
ハッと我に返って、とにかく手を離してもらおうとするとさらに強い力で握られた。
さらに戸惑う。
「えっ、あの」
「どうかな？ ウチの本丸は中々優秀なんだ、
不自由はさせない」
「‥そう言われても」
「ならばせめて会う約束を！ 今からでも構わない、 お茶をする約束をして下さい！」
「それも‥なんとも‥とにかく手を‥」
「離さない！ 良いと言ってくれるまで‼」
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杏子メロンパン(プロフ) - ありがとうございます。そう言って貰えてとても嬉しいです。 (2019年6月22日 19時) (
レス) id: 590e18d332 (このIDを非表示/違反報告)
永遠の0 - やべぇ・・・・・・やべぇ←私の好みにドンピシャだぜぇ・・・・・！(*´∇｀*)更新ファイト！(*≧∀≦*) (2019年6月22日 18時) (レス) id: bc7da5b929 (このIDを非表示/違反報告)
アズマ - この物語の少しシリアスな感じが好きです！これから影ながら応援させていただきます！ (2019年6月22日 15時) (レス) id: 13ba803884 (このIDを非表示/違反報告)
杏子メロンパン(プロフ) - そらまるさん» コメントありがとうございます。励みになります。 (2019年6月22日 5時) (レス) id: 590e18d332 (このIDを非表示/違反報告)
そらまる(プロフ) - 面白いです(^^)更新楽しみにしています(^^) (2019年6月22日 1時) (レス) id: 01606349cd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：杏子メロンパン | 作成日時：2019年6月20日 18時
