お願いどうか、嫌って下さい (ページ44)

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四十二話ページ44

もう一人、ピンク髪の人が来る。

宗「ああとても愛らしい！世界にはまだこんなにも愛らしい者が居たなんて！！」

顔、近い。

離れて貰わないとそろそろ倒れそうです。

今気力で何とか立ってる状態なんだ。

泉「ちょっと斎宮、顔近いんだけど。俺の藍香に触らないでくれる？」

宗「無理なのだよ！(肌、髪、瞳、すべてが美しい、まさに芸術だね！)」

泉「即答とか有り得ないんですけど。チョ～うざぁい」

私はどちらも『チョ～うざぁい』ですよ。

敬人「おい！教室の前で何をしているんだ！まったくどいつもこいつも度し難い」

やっとこの状況から抜け出せるみたい。

敬人「む、藍香か」

何か小さくて見えなかったみたいな物言いですね。

敬人「何か用なのか？」

藍香「あ、これを渡して下さいと椚先生から」

敬人「ああ、感謝する」

藍香「有り難うございます敬人先輩！」にこっ

あ、あら？何で敬人先輩？蓮見先輩じゃなくて？言い間違えた？

敬人「あ、ああ」

挙動不審じゃん、やっぱり変だよね･･････あ、でもこれでいいのか。

今回は結果オーライということで。

泉(同じ笑顔貼りつけてるから変だとは思ったけど、根っこは変わんないねぇ)

英智「何をしているんだい？敬人」

敬人「英智！？」

斑「ママもいるぞぉ」

もういいかな…解放しろ。

宗「ノンッ！何故天祥院まで来るのだね！」

英智「良いじゃないか斎宮くん」

斑「君が天音藍香さんだなぁ！」

藍香「えぇ、そうで･･･す･･･け、ど･･････」

これは、不味い･･･かも。

あれ？

想定していた痛みはどこにもなく、代わりに、体が宙に浮いてる感じがあった。

藍香「えっ･･･ちょっ･･･まっ･･･えっ？」

下を、向いてしまう。向いてしまった。

藍香「怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い高いところ無理ぃ！」

斑「はっはっは～藍香さんは軽いなあ！」

軽いなあ！じゃなくて！！

藍香「おろしてくださいぃぃ！」

高いところの恐怖からか気絶することは無かったけど。

怖いので目をつむっておくと、渋々といった雰囲気で、おろして貰った。

英智(随分と嗜虐心をそそる顔をするじゃないか。瀬名君ではないけど、虐めたくなるな)

藍香「有り難う、ございます」

早く帰りたい。

その一心で

藍香「では失礼します」

瀬名(空白のアルバムの分も、一杯撮んなきゃねぇ)

薫(あ～･･････次あうときは、二人きりでやった方がいよね♪)

敬人(ふ、俺は敬人先輩、か。何故か気分が高揚する)

千秋(何故･･･何故他の男とばかり喋るのだろうか)

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