十話 ページ12
藍香SIDE
・・・・・・何だろう。
葵さんが怒っている気がする。
幼少期から極力感情を読みとろうとしていたせいか、そういう感情に機敏になってしまった。
藍香「あの・・・葵さん ひなた「ひなた」え?」
ひなた「ひなたって呼んで。弟のゆうたくんと混ざっちゃうでしょ?」
藍香「分かりました。ひなたさん」
ひなた「ひなた」
藍香「ひなたさん?」
ひなた「ひ〜な〜た」
藍香「ひなたさん、じゃ駄目なんですか?」
ひなた「呼び捨てが良い!」
藍香「ひなたくんで譲歩してください!」
ひなた「え〜良いじゃん!ひなたでお願いします!」
藍香「う・・・え・・・ひ、ひなた!?」
ひなた「なぁに?」
藍香「怒って、ますか?」
ひなた「怒ってないよ?」
藍香「そう、ですか・・・勘違いだったみたいです。変なこと言って済みません。ひなた」
ひなた「ううん、別にいいよ〜」
ちゃんと呼べたからかひなたは満面の笑み。
怒ってないと分かったからか安堵している自分に戸惑う。
ひなた「そろそろ予鈴なるし教室に戻ろう?」
藍香「そうですね!」
同年代と久しぶりに話したから、かな・・・。
嫌われたいと思ってもやっぱり心のどこかで仲良くしたいと思ってるのかな。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・警戒心、無いから死にそうになったんでしょ?・・・・・・・・・・・・・・・
そう、だよね。
私は嫌われないといけないんだ。
そのために燐音さんに教えてもらったんだ。
よし、頑張ろう!
ひなた(ほかの男としゃべるな、なんて流石に言えないよね・・・)
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作者名:エル | 作成日時:2022年9月29日 20時