ナイモノネダリ (ページ32)

今日:4 hit、昨日:28 hit、合計:107,025 hit

30 ページ32

.

雑談をしながらノエル様方を待つこと数十分。

ようやく到着したみたいで、もう1人の執事のケイさんが連れてきた。

虎白「遅くなってしまい、申し訳ございません！」

跳黄緑「問題ないよ。どうせ、マツクがなんかやったんでしょ？」

虎白「そうなんですよ！出発直前に私の服を汚して...！」

マツクって人がどんな人かは知らないけど、随分とドジなようだ。

ノエル様の服を大事な話の直前に汚すぐらいなんだから(笑)

そして、ほぼ同じタイミングでタイガ様も到着したけど、すっごく眠そう。

しかも付き人がジェシーさんではなく、めちゃくちゃイケメンな黒髪の男性だった。

リョウタとはまた違うイケメン...。

跳黄緑「みんな揃ったね。じゃあ、話してくれる？」

赤「はい。ショウタは、手紙でも書いた通り、ショウタはこちらの貴族出身です。」

さっきの明るい雰囲気とは打って変わって、この部屋に少し重い空気が流れ始めた。

初めは、リョウタが話していたけど、リョウタが家を離れてからのことはさすがに知らないから、俺が話した。

少しつらかったけど、コウタ様もヒカル様も、目に涙を浮かべながら聞いてくれた。

跳黄緑「...話してくれてありがとう。」

跳黄「ｸﾞｽｯ...。よく頑張ったね...。つらかったね...。」

そう言いながら、ヒカル様が俺に近づき、優しく抱きしめてくれた。

すごく、ポカポカする...。

まるで、お母様に抱きしめられてるみたい...。

「ヒカルさ...！」

跳黄「こんなに華奢で、可愛いのに、とても大きな荷物を抱えていたんだね...。コウタ。」

跳黄緑「わかってるよ、ヒカル。元々、君のお父さんは、いい噂を聞かないから、いつか問い詰めようとしてた。」

コウタ様曰く、前々からあいつは同じ貴族の奥さんとかに手を出したり、賄賂をしているという噂はあったらしい。

けれど、証拠がないから、聞けなかったらしい。

揉み消してそうだからな...。

女好きということは知ってたけど、人の奥さんに手を出していた可能性があるのか...。