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赤「ここがこの城自慢の庭だよ。｣
「わぁ！すげぇ！｣
リョウタに手を引かれ、外に出た。
目の前に広がったのは、無数の薔薇が咲き誇る、とても綺麗な庭だった。
赤色、桃色、白色、黄色...とにかくたくさん咲いていた。
「薔薇ってこんなにたくさんの色があるんだ！｣
赤「それぞれ花言葉も違うよ。例えば...これ。｣
「...白色の薔薇？｣
赤「そう。白色の薔薇の花言葉は、純潔。ショウタにピッタリだね。｣
「そ、そうか...？｣
純潔なんて...俺には似合わないと思うな...。
今まで、
あぁいう環境で育ってきたのだから、俺はこの白色の綺麗な薔薇のような人間ではないよ。
赤「...ショウタはとても純粋で、綺麗だよ。｣
「っ...え？｣
赤「あの人の下で育ったなんて、信じられないくらい綺麗だよ。だから、俺なんて...とか思わないで。俺の愛しの人。｣
ﾁｭｯ
「！...へへ、ありがとう。｣
リョウタは俺の考えていることがお見通しみたい。
大好きな...愛する人にこんな風に言われたら、自信がでてくる。
単純だと思うけど、本当に救われてるんだよね、リョウタの言葉に。
「...あれ、これってゆりの花？｣
薔薇に紛れて控えめに咲いているゆりの花。
懐かしいな...。
昔、リョウタと一緒にこっそり屋敷を抜け出してゆりの花畑に行ったな。
でも、どうしてこんなところに...？
ここが薔薇の庭園なら、また別の場所に咲かせればいいのに...。
赤「あぁ、これはね、ショウタを思い浮かべてここに置いたんだ。｣
「俺を？｣
赤「そう。昔一緒にゆりのお花畑に行ったから、飾りたくなって。｣
「覚えててくれたんだ...！｣
赤「当たり前だよ。ショウタとの思い出は全部俺の宝物だから。｣
「っ///｣
どんだけかっこいいんだよ、リョウタ///
ゆりの花を囲むように咲いている青色の薔薇。
リョウタから貰ったペアリングも青色だから、自然と青は俺の色になっていた。
それもあるのかな...。
だとしたら嬉しい///
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作者名：名のない納棺師 | 作成日時：2021年5月24日 19時
