【名探偵コナン】この男を知ってるかと質問されたので、素直に答えてしまったら何か怪しい組織に加入させられました。【降谷零】

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チクタク。
チクタク…と、時計の針が秒針を刻む。

何度も耳にしたその音が、今回は妙に大きく耳に届き、ゲシュタルト崩壊でも起こしそうだ。


どのくらい時間が経っただろう？
十分？二十分？
いや、もしかすると五分…。
一分……六十秒、三十秒…？






「…アイツらの元に居るのはお前で間違いないか」

「こっちのセリフ。バーボンがコードネームで、零があの組織に入ってるで間違い無いよね？こんな話出して来るくらいなんだから」

「……あぁ。バーボン、それが組織でのコードネームだ。それで？お前はどうなんだ」

「私も、つい先日お仲間になったの。「モルト」。それが私のコードネーム」

「っ何故!!なんで、お前が…！」



──── 「零のことを聞かれたの」

「…は？」


「ウォッカに多分、睡眠薬かなんかを嗅がされて知らない場所に連れられた。拘束されて居た中、「この男を知ってるか」と聞かれて、その写真に写ってたのがバーボン……零だった」

「………」


「私、反応が出ちゃうタイプなのは知ってるでしょ？私が零のこと知ってるのをバレちゃって。命が惜しかったらバーボンの行動を抑える為に人質になって組織に加入しろって」


「…俺の行動を？」



……なるほど。
まだジンは俺をNOCとして疑ってるのか。


それで、Aを。



「……つまりは、俺の所為で…お前が、巻き込まれたと言うことか」

「……んー。私が勝手に捕まっちゃって墓穴を掘っただけ」

「ハッキリ…言ってくれよ。「貴方のせいで命を狙われてる」って」



──── 誰も周りは、俺のことを責めてくれない。


いや、許さないからこそ責めないのだろう。



責めて欲しいと乞う俺は、
許されたいのか。



──── バカなだけだろ。

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