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そして30分が経過し、真綾はチョコをスプーンで掬い手に乗せ丸めるのだが…
「あれ?なかなかうまくならないよ…丸まらない」
「どれ…?」
うまく丸まらない。溶ける
「あー…これは手が温かいからよね。ちょっと失礼…」
Aは空いてるボウルを手にとり、氷を入れ水を入れて氷水を作る。
「真綾、かなり冷たいかもだけど…手を入れて冷やしてからしてみて」
「うん」
氷水に手を入れた。2月なのでかなり冷たい
「いやーー冷たいっっ」
5秒くらい冷やして、チョコを丸めてみると…
「あ、丸まったよ!ありがとA!」
「よかった!この調子で丸めよう!」
「うんっ」
ちなみにAはもう完成していた。
「出来た!Aありがとうねっ。上手に出来たよ」
「私も出来たわ、これ冷蔵庫に入れてて?」
「いいよ」
「くれぐれも鈴ちゃんに見つからないとこにお願い」
「OK、うちの冷蔵庫大きいから大丈夫!」
奥の方に隠した。明日ラッピングする。
ちなみに今夜泊まったらしい。
***
2月14日、バレンタイン当日───…
Aはラッピングして真綾の家を出たあと、自分の家に帰り冷蔵庫に保存した。今日は仕事が忙しいため、夜に櫻井に渡す予定である。
のだが…
夕方──
「ふぅ…な、なんとか持って帰ってこれたぁぁ…」
平野が学校で大量にチョコレートを貰ってきており、その中には生チョコもあるらしく、平野は疲れて無造作に冷蔵庫に入れた。中にはAがラッピングした包装紙とカブったものがあった。
平野は103個もらったらしく、学校では10人に告白されてクタクタだった。
鈴「孝宏、今日楽しみやろ?ww」
櫻「おう、夜はAと会うからな」
Bスタジオで乙女ゲームの収録を終えた二人。
鈴村も櫻井も事務所にファンからのチョコレートがたくさん届いていた。
水「あ、櫻井さんっ」
櫻「あれ…奈々、なんでここに…」
水「レコーディングだよ。ちょうどよかった!会わなかったら事務所に送るつもりだったの。はい、今日バレンタインだから…ガトーショコラ作ったのっ」
鈴村はニヤニヤしていた。
櫻「あー…お前彼氏いるんだろ?いいのかよ俺に手作りなんか渡して」
水「いいよ別に!これは義理なんだから、ね?彼には別な物を用意してるの」
櫻「うーん…」
素直に受け取ることができず躊躇していた。
鈴「受け取ってやったらええんやない?」
櫻「………」
水「鈴村さんにもありますよ!はいっ」
鈴「ありがとう奈々ちゃん!」
櫻井はAに1番に貰いたかった。
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作者名:touko. | 作成日時:2020年12月27日 16時