私の存在。続編 (ページ1)

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エピソード49 ページ1

Aside

夕方の17時を差しかけている頃。

A「はぁ......はぁはぁ...」

私は走った。

何かを急いでるわけじゃない。
ただ歩いてはいられなかった。

ずっと心の中で叫んでいる
たった1人の人の名前を呼んでいる。
それが口に出てるのに気がつくのは
少し時間が経ってからだ。

来たのはとある公園。
どこか見覚えのある風景。

ここであの人が助けてくれたんだ。
私が今会いたい人で、
私が好きな人。

ここにきて。
お願い............！！！！

と、ただ願っていても
すぐに叶うわけはなくて。

ただただ私は夕日が落ちる頃に
一人ベンチに座った。

ここは街灯もほぼ無くて、
夜になると星空が綺麗に見える。

今もそうだ。
すごく綺麗に星たちが輝いている。

星を見るのは好きだから
ずっと上を見ていられる。

今日は運がいいのか、
流れ星も瞬いている。

私は願った。

(どうか、あの人がきてくれますように。)

目を瞑りながら願った。
こんなの信じてもなんにもならない。
そう言う人がいても私は信じる。

神様は意地悪だけど、
願うのは人の勝手だから。

そして、目を開けた瞬間。
私の目の前の少し遠くに、あの人がいた。

息を切らして、膝に手をついて
顔を下に向けている。

少しずつ、一歩一歩こっちに向かってくる。

ああ、やっぱり神様は意地悪だ。

心の準備が出来てないのに
願いを叶えてしまうなんて。

会いたかったよ。

A「......颯。」