五十五話 ページ8
緑谷side
相「多田は二学期に入るまで休学となった。
引き取り先が見つからないらしい。」
相澤先生が唐突にそう言った。
Aはもう一週間学校に来ていない。
お母さんとお兄さんが亡くなって、葬儀やらはもう終わっているはずだからそろそろ来るはずだった。
昼休み。
麗「Aちゃん、大丈夫なんやろか。」
飯「心配だな。
ニュースによるとヒーロー殺しと当たるように仕向けて殺したのもあの犯人だと言っているしな。」
出「うん……。
Aは強がりだから、何も言えないのかな。親戚付き合いもしてない感じだったし…」
麗「あのさ、もし引き取り先見つからんかったらAちゃん、どうなるんだろ。」
飯「一人でも暮らしては行けるさ。
義務教育は終わっているだろう？
だから、施設行きとかにはならないだろう。けれど稼がなければならないからな。
ヒーローを目指せなくなる可能性は高い。」
出「…そんな……」
Aは昔、あんなにヒーローになるために頑張ってたのに。
それが、ここまで来て叶わなくなるだなんて。そんなこと、余りにも可哀想だ。
轟「ここまで来てそうなるのは酷だな。」
麗「Aちゃん、きっと結構参っとるよ。お父さんから立て続けやろ？
それにまだあんまり日も経ってないし……。
なんか、出来ること無いかな。」
出「…僕、Aの家に行ってみるよ。」
飯「君たち、喧嘩をしてなかったか？
ずいぶん長いこと。」
出「そうだけど……でも、このままで終わりたくないんだ。
僕たちに解決できる問題じゃ無いけど……。
どうしても、もう一度話さないといけない。」
もう一度、謝らないといけない。
ちゃんとぶつからないといけない。拒否されるかもしれない。例え、そうであっても。
このまま後悔して終わりたくはない。
麗「…デク君らしいや！
行ってきてなんかあったら教えてよ！Aちゃんのこと、私も心配してるんだし！
きっと、みんなもそうだよ！」
飯「ウム！
俺も多田さんに渡さなければならないものがある。実は、多田さんのお父さんの遺書が出てきたんだ。
兄の事務所にあったらしくてな。渡すように預かったんだがタイミングが無かったから。」
出「そうなんだね。
みんな待ってるって伝えるよ。
Aだって、みんなと一緒にいると楽しそうだったしね。
僕じゃ駄目かもしれないけど。」
拒絶されるかもしれない。罵られるかもしれない。それでも僕はまだ、Aと親友でいたいんだ。
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夢女子S氏(プロフ) - ちょっと、目から塩水が止まんないじゃないですか……神作品をあ"り"か"と"う"こ"さ"い"ま"す"っ"！！ (2021年6月27日 16時) (
レス) id: 355241a2ce (このIDを非表示/違反報告)
ベル(プロフ) - あれ……目から水が……更新待ってます！ (2020年3月2日 11時) (レス) id: efb845659a (このIDを非表示/違反報告)
ゆきな(プロフ) - これからも無理せずに頑張ってください！楽しみにしてます！ (2020年1月1日 1時) (レス) id: e7791cc44f (このIDを非表示/違反報告)
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