【d!】心無しチワワ、偽愛少女を溺愛中【kn】

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side.少女





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『なんで、ナイフが…』

em｢…危ないですね。ケースか何か有ればいいのですが…｣







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クッションの上に鎮座するサバイバルナイフを凝視する









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ずっとナイフを見ていれば無意識に手が伸びた







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em｢！楓さん、！？｣

『…。』









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自分の奇行にエミさんが声を上げた。けれど私は無言で持ち手の柄を握り直す









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何故か、手にしっかりと馴染んでいた







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この感覚、何処かで…









em｢…楓さん、危ないので、此方に渡していただいても…｣

『…あ、ごめんなさい』









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条件反射で謝ってしまった。エミさんに持ち手の方を向けて渡せば、彼によってナイフは定位置を取り戻した









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エミさんがナイフをどうするかを考えている横で、私は呆然としていた









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何であんなにもしっかりと手に馴染んでいたのか







ナイフを使った際の特有の"アノ"感覚を、私は知っている気がした









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このモヤモヤは晴れることは無かった

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