episode 20 ページ21
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音「守ってあげないんですか?」
そのとき、江戸川さんは晴と向かい合って、はっきりと問いかけていた。
まっすぐな目をして。
音「英徳を守るって言ってたのに、黙って指くわえて見
てるだけなの?」
晴「…黙れ。クソ庶民。」
音「いっつも偉そうにふんぞり返って…。」
「何がC6よ、何がコレクト6よ。正しき6人なんて資
格、あなたには名乗る権利なんて無い!」
「そんなの買うくらいなら心磨けば?」
「ほんっとしょうもない人!!」
江戸川さんはそう言って、晴に火星の石を投げつけた。
そしてそのまま、女の子を助けに迷わず走って行った。
ああ、分かっちゃったよ。天馬。
どうしてあなたがこの子に惹かれたのか。
この子はまっすぐだ。痛いくらいに。
そして、強い。
この子には、見過ごす、なんて選択肢はない。
誰かを助けようと、手を伸ばすことをためらわない。
そんな、まっすぐで強くて優しい女の子だから、天馬は惹かれたんだね。
私にも、分かったよ。
あの子はまぶしいくらいに輝いてる。
ねえ、天馬。
あなたの好きな女の子が、あの子で良かった。
私、きっと、あの子のことを好きになれるよ。
『ごめん、海斗。私やっぱり…。』
江戸川さんの後を追って、不良たちのもとへ走って行く。
音「ちょっと、やめなさいよ!」
「うお!女の子ひとり増えた!」
江戸川さんは不良から女子生徒をたすけに行ったけれど、3対1じゃ分が悪くて江戸川さんにも男たちの手がかかる。
『その手、離してもらえますか?』
「あ?…うぉっ!かーわいいー!」
「なになにー?俺らと遊んでくれんの?」
『…せっかくですが、お断りします。』
不良たちと対峙し、はっきりと言い切る。
手を掴まれている江戸川さんと女子生徒の元へ行き、間に入り込み、引き離す。
「えー?良いじゃん俺らと遊ぼうぜ!」
『きゃっ…、』
男から腕を無理矢理掴まれる。
ぎり、と力を込められて痛い。
こんな、礼儀も作法もなっていないような輩に我が校の、英徳の生徒に触れさせない。
『その手、離しなさい!』
晴「おい、ケガしたくなかったらさっさと帰れ。」
私の声と、重なった声は晴のものだった。
臆病な晴が、不良に立ち向かおうとしてる……。
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小春 - とても面白いです!海斗が好きなので海斗落ちというのが楽しみです!更新待ってます!!! (2018年11月2日 22時) (レス) id: 03ecfa6884 (このIDを非表示/違反報告)
みゅーちゃん(プロフ) - こんばんは!!とっても面白くて大好きです!出来れば天馬君オチがいいな…なんて笑更新楽しみに待ってます! (2018年10月28日 22時) (レス) id: 1cf252bae5 (このIDを非表示/違反報告)
ひかり - こんばんは(*^^*) 夜遅くにすみません...。 教えてくれてありがとうございます。 更新ありがとうございます。 物語読みました。 今読んだばかりなのにもう続きが気になります。 更新待ってますね。 (2018年9月15日 0時) (レス) id: fa78cdaff1 (このIDを非表示/違反報告)
*YUA*RAM*(プロフ) - ひかりさん» お話を読んでたくさんのご指摘をありがとうございます。誤字が多くてすみません。すぐに訂正をしますね。また、「」の名前が無いのは同じ人物の台詞が連続するときに省略をしているからです。分かりにくくてすみません。 (2018年9月14日 19時) (レス) id: 2812de563b (このIDを非表示/違反報告)
ひかり - 沢山の直しを言ってしまいすみません(._.) 物語読みました。 続きが気になります。 更新待ってますね。 (2018年9月12日 2時) (レス) id: fa78cdaff1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:*YUA*RAM* | 作成日時:2018年6月24日 5時