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「ふふっ。しげちゃん!顔にヤバいって書いてるよ!(笑)
そんなさ、重く考えないでよ。
……あくまでもこれは私たちの趣味。趣味でみんなでバンドやって配信してるってだけ。
そこらへんの大学生のサークルと一緒!(笑)」
まぁ私大学なんて行ってないんだけどね、と言った彼女は、少し顔を曇らした
「そういうこと!だから大丈夫やでしげ!それにしても有難いわ。少しでも経験者なんやったら全然違うしやっぱり。
……よし!んならしげも仲間になってくれたことやし、さっそくちょっと合わせてみよか〜」
濱ちゃんのその声かけに他のみんなもゾロゾロと自分の持ち場についた
『俺はどうしたらええんかな?』
合わせようと言われても俺はまだ何をやっていいのかすらも分からない
さっきみんなが披露してくれた曲は聞いたことがない曲やったから多分、自分たちで作ったやつやと思うし。
「changeは基本的に曲は自分たちで作ってるの。
さっきも言ったかもだけど奈緒ちゃんっていうもう1人のメンバーが主にそれ担当してくれてる!
あともう少しで奈緒ちゃんも来るけど先に始めとく!しげちゃんこれ弾ける?」
そう言って渡されたのは某バンドグループの1番有名な曲の楽譜
ブレスや囲みなどが既に書き込まれていてとても分かりやすく、この程度なら俺でも一緒に弾けそうだった
「他の人たちの曲でも演奏したりするんだ。特に練習とかではね、」
やっぱりこのグループは自分たちで曲も書いてるんや
あの人を惹きつける演奏に加えて、自分たちで作詞作曲。
そりゃあ沢山の人が見ているわけだと納得した
その作詞作曲を担当しているという、奈緒さんという人とはまだ会ったことも見たこともないけど、果たして急に現れたこんな俺を受け入れてくれるのだろうか
不安な気持ちを胸にしまい、俺もキーボードの側についた
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作者名:きょん | 作成日時:2021年9月26日 22時