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低めのテーブルの周りに、俺と山田と伊野ちゃんと雄也さんが並ぶ。
並べられた料理はどれも、店に出てくるみたいなクオリティ。…やば、何これ。




「めっちゃ美味そう…」

「これ、涼介が作ったんだよ。涼介めっちゃ料理上手いの」

「上手いって程じゃないでしょ、!…ほら、食べよ?いただきまーす」




ちゃんとお箸持って、胸の前で手を合わせる山田。
俺も真似をすると、にこっと笑って「食べて食べて」と勧める。

目の前にあった煮物に箸を伸ばして口に運んだ。




「…うわ…やば!超美味い!山田天才、!?」

「ははっ、ありがと。どんどん食べて!」




まじで店出せるんじゃないかってくらいのレベル。
美味くて美味くて、どんどん手が進む。




「あ、そうだ大ちゃん」

「んー?」




わかめと豆腐の入った味噌汁を飲んでいると、急に伊野ちゃんが話しかけてきた。




「部屋割り変えて、俺と高木、大ちゃんと山田ね?」

「…っ!?っ、ごほ、けほっ…」

「ちょ、大ちゃん大丈夫!?」



伊野ちゃんの言葉に、体全体がびっくりしちゃって、喉を通ってた味噌汁が逆流。

…ま、待って。今なんて?俺と山田?え?何?
俺と山田が同じ部屋って言った?




「だーかーら、俺高木とがいいから、大ちゃん山田と同じ部屋ねって言ってんの」

「な、なんでっ、!」

「あれ?嫌だった?」

「あ、いや、別に…嫌とかじゃねーけど、!」




口周りを拭きながら、脳を整理する。
さっき通された部屋に?俺と山田?あれ?何?

なんかもう状況が分かんない。
テーブルの上を拭いている山田の顔を、無意識に見てしまう始末。




「大ちゃん、焦んないでゆっくり食べて?」

「はあ…まじびっくりした…」

「なんでびっくりすんのよ、」

「…なんでも!」




焦るなと言われたばかりなのにガツガツと白米を口にかきこむ。

きっと最終日まで、部屋割りは変えない気だ。
伊野ちゃん発案だもん。覆んない。



…俺、まともに寝られんのかな。







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だんご(プロフ) - 綺麗な文章で素敵でした!arymちゃんと思いきや大好きなtkinも出てきて幸せでした。ありがとうございました! (2021年4月23日 14時) (レス) id: 75e27edd14 (このIDを非表示/違反報告)
もえ(プロフ) - 綺さん» ありがとうございます( ; ; )はい!待ってます♪ (2020年7月4日 10時) (レス) id: 8a2ad34e00 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - もえさん» 読んでいただいてありがとうございました!今のところ考えてないので何かいいお話が浮かべば書かせていただきますね! (2020年7月4日 6時) (レス) id: d4403408f6 (このIDを非表示/違反報告)
もえ(プロフ) - 完結おめでとうございます!もし宜しければ番外編等書いて欲しいです! (2020年7月4日 2時) (レス) id: 8a2ad34e00 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 盟さん» こちらこそ読んでいただいてありがとうございました!これからもよろしくお願いします! (2020年7月3日 12時) (レス) id: d4403408f6 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2020年6月4日 8時

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