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‥
山田に言った通り、昼過ぎに帰ってきて
誰もいない家の階段を上る。
さっきから頭ん中ぐっちゃぐちゃで、もう意味わかんない。
恋愛って、こんなに難しかった？
もっとこう、単純で、楽しくて、幸せ100%！みたいなもんだった気がする。
それなのにこんなに悩んでるのは、
相手が山田だからだろうか。
「…帰りたくねーな、」
この時間が続けばどれだけ幸せか、
そんなことをずーっと考えている。
「ただいまー」
下から雄也さんの声が聞こえて、ベッドに預けていた体を起こす。
そうだ、雄也さん。
雄也さんは、どうして付き合うって決断出来たんだろう。
「おかえり、雄也さん」
「おお、大ちゃんだけ？」
「うん」
居間に腰を下ろして麦茶をコップに注ぐ雄也さん。当たり前のように俺の分も用意される。
「ねえ、雄也さん」
「ん？」
「…どうして、伊野ちゃんと一緒になろうと思った？」
「随分むずかしい質問だけど、…まあ、1番はやっぱり好きだからだよ？」
「でもさ、遠距離でしょ、会える回数も少ない」
「まあね、…会うと帰って欲しくないって思うけど、でも伊野尾くんは何も言わないし。
俺がそんなこと言ったら、伊野尾くん困っちゃうじゃん？」
2人して同じこと言って。正直に言えばいいのに。
って、そう思ったけど、でもその一言でわかった。
言わなきゃ、伝わらない、と。
「離れてても、…ちゃんと幸せになれる？」
「ははっ、さては大ちゃん心配なんだね？涼介のこと」
「……」
「…大丈夫、幸せにしたいって思ってるなら、離れたって、絶対やっていけるよ」
雄也さんの言葉で俺の意思が、
ひとつの道を選んだ。
それと同時に、コップの中で積み重なった氷が
からんと音を立てて崩れた。
‥
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だんご(プロフ) - 綺麗な文章で素敵でした！arymちゃんと思いきや大好きなtkinも出てきて幸せでした。ありがとうございました！ (2021年4月23日 14時) (
レス) id: 75e27edd14 (このIDを非表示/違反報告)
もえ(プロフ) - 綺さん» ありがとうございます（ ; ; ）はい！待ってます♪ (2020年7月4日 10時) (レス) id: 8a2ad34e00 (このIDを非表示/違反報告)
綺(プロフ) - もえさん» 読んでいただいてありがとうございました！今のところ考えてないので何かいいお話が浮かべば書かせていただきますね！ (2020年7月4日 6時) (レス) id: d4403408f6 (このIDを非表示/違反報告)
もえ(プロフ) - 完結おめでとうございます！もし宜しければ番外編等書いて欲しいです！ (2020年7月4日 2時) (レス) id: 8a2ad34e00 (このIDを非表示/違反報告)
綺(プロフ) - 盟さん» こちらこそ読んでいただいてありがとうございました！これからもよろしくお願いします！ (2020年7月3日 12時) (レス) id: d4403408f6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：綺 | 作成日時：2020年6月4日 8時
