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店の中にいたお客さんもすっかりいなくなり
時計が4時を回って、「今日は終わりかなっ」と山田が言った。

2人でエプロンを外して、カウンターに座る。


山田が汲んでくれた水を喉に通すと、一気に体が蘇った感じがする。だってずっと喋りっぱなしだもん。ほんと、喉やられる。




「大ちゃん今日はありがとね」

「いーえ。海の家って思ってたより大変なんだな」

「そーだね…人数増やしたいけど給料出すほど余裕ないのよ」

「でも2人じゃ、…ね、?」

「ほんと。雄也と2人も飽きてきた」




そう言って笑う山田。
雄也さんがちょっと不憫に感じたけど。

そういえば伊野ちゃんと雄也さん楽しんでるかな。
結局、デートなんだろうか。




「伊野ちゃん達、楽しんでるかな?」

「あー、雄也って穴場たくさん知ってるからね、楽しめるんじゃない?」

「そっかぁ。伊野ちゃんって自由人だから雄也さんも大変そ、」

「そうなんだ、?」

「うん、めっちゃ。どっか飛んでくんじゃないかってくらい自由」




2人が帰ってくる気配もなかったから、カウンターでそんな話を繰り広げる。




「大ちゃんは伊野尾ちゃん大好きなんだね」

「えー?そう見える?」

「うん、すっごく」

「ははっ、まあ好きだよ、ずっと一緒にいるしさ」

「そう、なんだ、」






水を飲み干して、山田の方を向くと、
一点を見つめて沈んだような顔をしている。

声をかけると慌てたように顔をあげて笑って、
「片付けてくる!」なんて厨房の方に走っていった。



自分から話振ったくせに。

変なの。







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だんご(プロフ) - 綺麗な文章で素敵でした!arymちゃんと思いきや大好きなtkinも出てきて幸せでした。ありがとうございました! (2021年4月23日 14時) (レス) id: 75e27edd14 (このIDを非表示/違反報告)
もえ(プロフ) - 綺さん» ありがとうございます( ; ; )はい!待ってます♪ (2020年7月4日 10時) (レス) id: 8a2ad34e00 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - もえさん» 読んでいただいてありがとうございました!今のところ考えてないので何かいいお話が浮かべば書かせていただきますね! (2020年7月4日 6時) (レス) id: d4403408f6 (このIDを非表示/違反報告)
もえ(プロフ) - 完結おめでとうございます!もし宜しければ番外編等書いて欲しいです! (2020年7月4日 2時) (レス) id: 8a2ad34e00 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 盟さん» こちらこそ読んでいただいてありがとうございました!これからもよろしくお願いします! (2020年7月3日 12時) (レス) id: d4403408f6 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2020年6月4日 8時

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