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翌朝、私はベッドから起き上がれないでいた。
なんていうか…、起き上がる気力がないのもあるけど、体中に重りをつけられてるような感じで起き上がれないんだ。
「ごめん、今日は休むね」
朝食を持ってきてくれた彼にそう告げたら、
「わかった、藤ヶ谷君に伝えておく」
そうは言ってくれたけど、心配そうな目をしてベッドサイドに腰かけて。
「A、ごめん…」
私の髪を撫でながら、彼はそう呟いて、
「行ってくるね」
そう言い残して、出かけて行ってしまった。
急に静かになった家の中、やっぱり考えるのはネガティブな想像ばかりで。
彼の言うように、産まれてくる子の存在を無視して、自分達だけ安穏と幸せに生きていいんだろうか、とか。
そんなことばかりをグルグルと考え込んでいたら、家の中に誰かが入ってくる気配がした。
彼が戻って来た？
それともまさか、お義母様とか？
毛布に深く潜り込んで寝たふりを決め込んでたら、遠慮がちに寝室がノックされて、
「A様？」
懐かしい若葉の声が聞こえてきた。
そっと毛布から顔を出せば、
「よかったー！
朝、渉様からA様が寝込んでるって連絡をもらって、慌てて飛んできたんですよ」
若葉は飼い犬みたいに会心の笑顔を見せて、小走りで駆け寄ってくる。
「若葉、体はいいの？」
「お陰様で安定期に入りました
つわりも治まりましたので、暇を持て余してたんですよ」
ベッドサイドに腰掛けては、
「本当は起きられるんでしょう？
ケーキを買ってきたんですよ
一緒に食べませんか？」
言葉巧みに私をリビングに引きずり出した。
「A様の考えてること、私には理解できますよ」
お茶を淹れてくれながら、若葉はドヤ顔でそんなことを言ってくる。
「A様はお人よしですからね
どうせ産まれてくる子が不憫だ、とか、私が身を引けば、とかウジウジ悩んでるんでしょう？」
…もう言い返す気力もない。
若葉は私のことを知り尽くしてるから。
「あれから私、いろいろ考えたんですよね」
若葉は向かいの席に腰かけると、勝手に話し始める。
「いつ致せば妊娠するかとか、予定日を割り出すアプリとかがあるんですよ
だけど、渉様と瑠璃子様が致したと思われる日から計算しても、妊娠３ヵ月はありえないんですよ」
「…どいういうこと？」
「あのギリシャの夜に行為があったとして、どう計算しても妊娠３ヵ月はありえないんです」
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りたわかめ(プロフ) - keitoさん» コメントも更新も遅くて申し訳ございません(T_T)一年も育休なんて、今の時代はありえないですよね。新しい慣習を作るという意味で一年もアリなんじゃないかと思いましてw (2021年1月3日 22時) (
レス) id: 9f29bca2de (このIDを非表示/違反報告)
りたわかめ(プロフ) - keitoさん» コメントも更新も遅くて申し訳ございません(T_T)一年も育休なんて、今の時代はありえないですよね。新しい慣習を作るという意味で一年もアリなんじゃないかと思いましてw (2021年1月3日 22時) (レス) id: 9f29bca2de (このIDを非表示/違反報告)
りたわかめ(プロフ) - ひろさん» コメントも更新も遅くて申し訳ございません。またのんびり更新していきたいと思いますのでどうぞよろしくお願いいたします。 (2021年1月3日 22時) (レス) id: 9f29bca2de (このIDを非表示/違反報告)
keito(プロフ) - 待ってました！てか出遅れました。ふふ、実際にパパが１年育休取ったら、気まずくて逆に雰囲気悪くなりそうですね(￣ー￣)ﾆﾔﾘ (2020年9月8日 19時) (レス) id: 2c3e1bcaf4 (このIDを非表示/違反報告)
ひろ(プロフ) - 待ってましたー！！！唇とマーマレード、すごく好きです(；A；)何回読んだことか！！また更新待ってます〜〜 (2020年9月7日 23時) (レス) id: 57f2f46317 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：りたわかめ
| 作成日時：2019年10月12日 23時
