・ ページ7
・
リ「なんでAが怒ってるのさ」
「別に…なんかムカつくから」
そのまま羽ペンを動かし、宿題を終わらせた。チラッと隣に座っているリーマスを見ると、悲しそうに笑っていた。
リ「君は不思議な人だ。本当の僕を知ってもなお、避けずに友達でいてくれる」
「貴方の正体を知ってしまったとき、正直最初は怖かった。でも誤解してただけで、貴方はとても誠実な人よ」
私は優しく微笑むと、リーマスも同じ表情になった。
「私、やっぱりまだリーマスのこと…」
リ「ダメだ…僕はその気持ちに答えられない」
「うん、分かってる。ごめんなさい…」
急いで教科書と羊皮紙をまとめると、逃げるように図書室を後にした。彼は狼人間だ。でも私はリーマスのことが好きだ。告白したってこの恋は絶対に叶わないのに…私は何度もリーマスに気持ちを伝えていた。
仕方ない、自然と好きという言葉が口から溢れてしまうのだ。私は中庭のベンチに座ると、袖で涙を拭った。
？「よっ、元気か？…おっと、タイミングが悪かったな」
「…シリウス、何のよう？」
リーマスの友達のシリウス・ブラックが罰が悪そうに私の隣に座った。ちなみに彼もリーマスの正体を知っている。
シリ「またムーニーにフラれたのか？」
「ええそうよ、悪い？」
シリ「随分と一途な恋だな」
シリウスは小馬鹿にしたように笑ったので、キッと睨むとわざとらしく怖がり後退りをした。
シリ「おー怖い怖い！」
「…茶化しにきたのなら、どこかに行って」
シリ「慰めてやろうか？」
シリウスの灰色の瞳の中に、酷く間抜けな表情の私が映った。何を考えているのだろうこの男は。眉間に皺を寄せ距離を取ると、シリウスは不満そうに鼻を鳴らした。
シリ「なんだよ、俺結構モテるんだぜ？」
「知ってる。黙ってればハンサムな方だよね。
シリ「失礼な言い方だな。いつまでも叶わない恋をし続けるなんて時間の無駄だろ」
シリウスは私の手をギュッと握った。びっくりして小さく飛び上がると、シリウスはケラケラと笑った。
「は、離して…！」
シリ「何赤くなってんだよ」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 112人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
不思議の国のきゃさりん(プロフ) - るあさん» コメントありがとうございます。推しが似てて嬉しいです☺︎ 落ち着いたらリクエスト募集する予定ですので、もし推しのこんな話が読みたいと思ったら気軽にリクエストしてくれたら嬉しいです。 (8月4日 12時) (
レス) id: ebe400c457 (このIDを非表示/違反報告)
るあ - え、、（泣）めっちゃ好き、、。主様と好み同じなのか、推ししかでて来なくて嬉しい。 (7月24日 17時) (レス) @page16 id: 1f62dc7167 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：不思議の国のきゃさりん | 作者ホームページ：http://ttttt
作成日時：2023年1月4日 20時
