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△６４「お兄ちゃん」 ページ22
△６４
そう、晴翔くんとは幼なじみ。
私の中での晴翔くんの印象は、いつも遊んでくれる優しいお兄ちゃんだった。
自分は愛されてるんだと実感できるくらいに、晴翔くんは私を愛してくれた。
でも、そうじゃなかった。
晴翔くんが愛してたのは、必要としてくれていたのは、「私」じゃなくて、「私の身体」だった。
最初はそれでもよかった。
必要とされてるだけましだと思った。
だけど、そこに彼女がきた。
それでもしばらくはその生活を続けていた。
しかし、彼女を見ていると、だんだんそれじゃダメな気がして………
その日から、晴翔くんとは会わなくなった。
そして、彼女が姿を消した昨年の春、僕と晴翔くんは久しぶりに再会した。
彼はすぐに僕に気付いた。
だけど、何も不思議がることはなく普通に接してくれた。
やっぱり、晴翔くんは優しいお兄ちゃんだと思った。
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作者名：きゃらめるみるく | 作成日時：2017年4月10日 1時
