爆豪派閥の紅一点３【切島鋭児郎】 (ページ6)

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６話目ページ6

「なぁ、皆の血液型って何型なん？」

昼飯を食い終わり、５人で屋上に来てぼーっとしているとAが聞いてきた。

「俺はO型。」「あ！俺も！」

「へー、切島と上鳴O型なんや？爆豪と瀬呂は？」

「...Ａ。」「Ｂ型だぜ。」

「えっ！爆豪って...Ａなん！？瀬呂がＢなんは何となくわかるけど〜。」

皆の血液型を聞いて、スマホを弄り始める。

「あ？Ａで...悪かったな！」

「Ａ型男子って...もじもじ、ソワソワ、ネチネチ、ダラダラって書いてんで！もじもじ...ちゃうやん！」

「もじもじはちげぇよな！ガツガツならわかるけどよ！」

「ガツガツなんかしてねぇわ、しょうゆ顔！クソチビ！全っ然当たってねぇぞ、それ！」

ピシッ、ピシッとAと瀬呂にデコピンを食らわせた爆豪...。

「...った！...絶対に血ぃ出た！」

「くぅぅ〜、やめてくれよ...死ぬぅ。」

Aは何度も額に手を当てて確認し、瀬呂は額を押さえてのたうち回る。

「ちょっと見せてくれよ！」

「あ、良いよ〜。」

上鳴がAの手からスマホを取ると、ゲラゲラと笑い始めた。

「Ａ型...世間体気にすんだって！爆豪のみみっちさはこっからきてんじゃね！？」

「一番最初の戦闘訓練で緑谷と戦った時は...相当みみっちかったよな！」

俺と上鳴が笑い出すと、Aと瀬呂もつられて笑い出した。

「てめぇら...まとめて...ぶっ殺されてぇか！！」

「ば...爆豪！冗談、冗談じゃん〜！」

「ごめんっ！許してや！」

「デコピンはもういらねぇぞ！」

「爆豪！おめぇ、手から火花出しながら叫ぶなよ！」

「ざけんな！くそが！」

爆豪は両手をポケットに突っ込んでそっぽを向く。

「ところでA、おめぇは何型なんだよ？」

「あー、知らんねんなぁ。」

「あ？普通は産まれた時に調べるだろうが？」

「うちの兄妹、大人になるまで知らんの多いで？大きい病気してる一番上の兄ちゃんは子供の時から知ってたみたいやけど？」

「何か家の方針とか？」

「あ、そんなんちゃうで、上鳴。何かさ、私らが産まれた病院って、産まれてすぐはお母さんの血液の影響受けてるからって調べへん所やったみたい。」

「調べとかねぇと、ヒーローになった時にやべぇよな？」

「うん。だから今度、地元に戻ったら調べてくるよ。瀬呂の言う通り、命懸けの仕事やしね。」

「じゃあAだけ血液型でいじれねぇじゃんか...。」

上鳴がスマホを弄りながら、つまらなさそうな声を出した。