４１話目 ページ41
「ハンバーグ美味しそうやん〜！」
「ハンバーガーの代わりにハンバーグにしたぜ！」
戻って来たAは、クンクンと臭いを嗅ぎながら言った。
「オムライスのお客様、大変お待たせいたしました！」
俺とAの前にトレイが置かれる。
「美味そう〜！」
とろとろ、ふんわりの卵がたっぷり乗っかっていて、いかにもレストランなオムライスがやって来た。
「いただきま〜す！」
Aは挨拶をすると、オムライスをパクッと頬張る。
「...っ！あ...つっ！！熱いっ！」
目を固く瞑り、ハフハフと口を動かし出す。
「A、熱いに決まってんべ？今来たとこだぜ？」
「ったく、ガキか、てめぇはよ！」
爆豪が差し出した水を一気に飲み干して、「そやな...。」と俺に返事をする。
「フーフーしてやろうか？あーんもしてやるぜ？」
「...別にいらんよ、自分で食べれるもん！」
コップをテーブルに置いて瀬呂を軽く睨みつけた。
「猫舌...可愛いじゃん？爆破の個性で猫舌！」
「うるっさいな〜、上鳴〜！個性関係ないやろ！？」
コーラを飲んでいる上鳴の頭を思い切り叩きつける。
「ブッ！こ...こぼしちまうだろ！」
「さっさと食っちまえ！何をしとんだ！」
「何よ...お母さんか！爆豪は！？」
「あ？...クソチビ...後で覚えてろよ？」
そう言って爆豪は、坦々麺のスープを全て飲み干した。
食事を食い終わり、ドリンクバーのお代わりをしてから店を後にする。
「おい、こら、クソチビ。誰がお母さんだ、誰が、あぁ？」
後ろからAの首を掴んで、ブンブンと振り回す。
「く...首は...痛いです...爆豪...さん...。」
Aは手を伸ばして俺のシャツをぎゅっと握ってきた。
「爆豪もガキみてぇじゃん！そうやってじゃれ合うとことかよ！」
「あ？んだ、こら、アホ面！」
「わ、暴力反対だって！食った後すぐ走れねぇって！」
上鳴は腹を抑えてヨタヨタと走り出し、呆気なく爆豪に追いつかれてデコピンをされている。
「元気だよな、爆豪...。」
「うん。食べた直後と思えんよな、瀬呂。」
「...タフネス爆豪。」
俺が言うと２人が「聞こえたらうるさい！」と手をブンブン振り回して苦笑いをした。
「あー、来週お祭りに、お取り寄せ分も払わんとあかんから今月ピンチ〜！」
Aが頭の後ろで腕を組み、つまらなさそうな声で話す。
「俺も厳しい...。」
「え？明日ジュース奢りやで？」
瀬呂は困り顔でAの顔を見て、ウンウンと何度も頷いた。
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作者名：梅シロップ | 作成日時：2017年7月14日 19時
