2度目 ページ11
ほとんど泣きながらシャワーを浴びてホテルから出た。
そう、私達はホテルにいたんだ。
酔ってグダグダになりホテルに連れられそのまま行為をして泣きながら名前を呼んで電話までかけたと。
我ながらひどい有様だ。
自分が信じられない、本当に。
明日からどんな顔して話せば良いっていうんだ。
いくら聞いても何を話していたから教えてくれないというか何を言っているのか分からなかったと言うし当初の目的の返してもらうはずだったものまで忘れてきた。
項垂れながら最寄り駅で降り、スーツを着た会社員とぶつかりよろけながらなんとか改札を抜けた。
朝帰りなんていつぶりだろう。
いつもならこれから電車に乗るだろうという時間に電車を降りて家に帰るだなんて…。
大きく溜め息を吐き出し駅から出た途端腕を掴まれて驚きすぎて声を上げた。
｢Aさん…！｣
腕を掴み名前を呼んだ人物を見た途端かあっと体温が上昇して咄嗟に逃げようとしたけれど当たり前に腕は離されず失敗。
｢Aさん、昨日は何事だったんですか？｣
｢み、ミンソクさん…えっと…｣
私が昨日、記憶が無い状態で泣きながら名前を呼んで電話をかけたのはミンソクさんだった。
｢かなり酔ってたみたいだし泣いてるし最終的には知らない男が出てくるしいきなり電話切れるし掛け直しても出ないし…｣
｢す、すみません！本当に酔ってて全然覚えてなくて…！でも大丈夫なので…｣
｢あの男は誰ですか？本当に大丈夫なんですか？｣
正直に元彼だと言う勇気が出てこなかった。
元彼と会ってこんな時間に帰ってきただなんて知られたら…
すると突然ミンソクさんの手が首元に伸びてきて驚いて首を竦めたけれど髪をよけたようだった。
｢ねえ、本当に何か危ないことに巻き込まれたんじゃ…｣
険しい顔を見て悟った。
首につけられた痕を見たんだ。
｢ち、違います…！｣
｢でも昨日泣いてたじゃないですか｣
｢いや、ちが…！じ、実は元彼で…！｣
このままではミンソクさんに誤解をさせたままおかしな方向へ向かうと思ったので意を決して本当の事を話すことにした。
｢元彼…？｣
｢はい…｣
ミンソクさんは腕時計で時間を確認し、イラついたように髪を掻き乱した。
｢仕事終わったら連絡するんで家にいてください。拒否権無しで｣
そう言い念を押すように私に指をさして足早に駅に入っていった。
…これはもうどうしようもない。
諦めの溜め息を吐き出し家へ向かった。
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みつき - オトナの恋物語という感じで私には苦くて酸っぱくてそしてほんのり甘かったです。お互いを思いやったり気持ちを押し殺したりリアルで切なかったです。ありがとうございました！ (2019年6月12日 4時) (
レス) id: bd38120f18 (このIDを非表示/違反報告)
K(プロフ) - ソルさん» お返事遅れて申し訳ございません！わ、読み返してくださったんですね(;_;)イムさんのことまで好きだと言ってくれてめちゃくちゃ嬉しいです...番外編もツイッターになってしまいますがよろしくお願いします！！ (2018年8月23日 18時) (レス) id: 16d69035ac (このIDを非表示/違反報告)
ソル(プロフ) - 最初〜読み返してしまいました！しうちゃんとくっ付いて嬉しかった反面、べくが切なくて...でもきっとベクをたくさん愛してくれる相手に出逢えますよね^ ^イムさんも、なんか好きでした！その後の2人とベクイムさんも楽しみにしています♪Kさんお疲れ様でした！ (2018年8月15日 14時) (レス) id: 0f050d23ca (このIDを非表示/違反報告)
K(プロフ) - あまいくりーむさん» いつもコメントありがとうございます！そんなふうに言っていただけて本当に嬉しいです...息抜きや楽しみになれていたなら本望です！本当にありがとうございましたー！！ (2018年8月11日 12時) (レス) id: 16d69035ac (このIDを非表示/違反報告)
K(プロフ) - みんみんさん» コメントありがとうございます！ミンソクさん派だったのですね！結末に満足して貰えたようで嬉しいです(^^)こちらこそ最後までお付き合い頂いてありがとうございました！またどこかでお会い出来れば嬉しいです！ (2018年8月11日 12時) (レス) id: 16d69035ac (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：K
| 作成日時：2018年5月26日 23時
