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ベクの表情に男を感じた。
いつものコロコロ変わる表情とは違って目の前の獲物を射止めるような力強い瞳。
そっと唇合わせてゆっくりと離すと、髪を撫でて首をつたい頭の後ろに手を持ってきて再び唇が重なった。
どうしよう、なんか、やばい。
キスだけで全てを持っていかれそうになる。
次第に口付けが激しくなり、響く音や小さく漏れる声に恥ずかしくなった。
久しぶりだから？
いや、これはベクのキスが上手いせいだ。
わざとらしく音を鳴らして離れて薄い唇を舐める姿にぞくりとした。
可愛いベクの顔が思い出せなくなりそうだ。
｢駄目だ…｣
そう言って顔を背けると座り直して私から離れた。
高まった感情をどこに持っていけば良いのか分からなくなり戸惑っているとベクは横目で私を見て溜息をついた。
｢キスまでしといてなんだけど…これより先はほんとに好きになってくれるまで絶対しないんで｣
さっきよりずっと恥ずかしい。
感情のままにこの先のことまで想像していた自分が、恥ずかしい。
｢ごめん…｣
｢え、なんで謝るんですか…？｣
｢ベクって大人だよね…自分が情けない｣
｢いや、余裕ぶってますけどまじでやばかったから止めたんですよ…｣
髪を掻き乱して低く唸ると大きく息を吐き出してその場に寝転び私を見上げた。
目が合っただけで鼓動が速くなる。
｢もうただの先輩後輩には戻れないですね、俺たち｣
｢…そうだね｣
急に怖くなった。
もし、私がベクのことを好きにならなかったら…私たちの関係はどうなるの？
｢こうなった以上は俺も本気だすんで。それでも駄目だったらもうどうしようもないし｣
本当にベクはどうして私なんだろう。
何度もそればかり考えてしまう。
｢少しの希望は確かに見えるのに自信が少しも持てない理由を考えてたんですよ、最近｣
｢え、自信無いの…？｣
｢あるように見えてました？｣
無いようには見えなかった。
というより、ベクはいつも自信に満ち溢れているように見えるんだ私には。
｢自信なんて無いですよ。理由に気付いてからよけいに｣
｢理由って…？｣
答えをじっと待ったけど口を尖らせながら目を細めて私を見るだけで口を開こうとしない。
｢ねえ、何？｣
｢ぜってー言わない｣
｢えぇ…？｣
｢気付かないでずっと悩んでれば良い｣
そう言うと目を閉じてしまった。
本当に言うつもりは無いらしい。
ベクが自信を持てない理由。
いくら考えてもわからなかった。
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K(プロフ) - ソルさん» 嬉しいお言葉、ありがとうございます(;_;)ミンソクさん派も多いのですね！どちらとのハッピーエンドなのか、楽しんで読んでもらえると幸いです(^_^) (2018年5月24日 20時) (
レス) id: 16d69035ac (このIDを非表示/違反報告)
K(プロフ) - ゆなさん» ベクペンさんなのですね！私なら選べないです、どちらとも幸せになりたいです...笑 (2018年5月24日 20時) (レス) id: 16d69035ac (このIDを非表示/違反報告)
K(プロフ) - きらさん» こんばんは！わー、ミンソクさん派！ベク派が多いと思ってたのでなんだか嬉しいです(>_<)どちらとも幸せになれれば良いのに...と作者なのに悶々としてます笑 (2018年5月24日 20時) (レス) id: 16d69035ac (このIDを非表示/違反報告)
ソル(プロフ) - いつも楽しく拝見してます！ミンソクさんとハッピーになってもらいたいなって思いますっ！ (2018年5月20日 23時) (レス) id: 0f050d23ca (このIDを非表示/違反報告)
ゆな(プロフ) - ベクペンだけど、選べません（笑） (2018年5月20日 4時) (レス) id: 2f6c46c71c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：K
| 作成日時：2018年3月15日 18時
