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朝はミンソクさんが起こしてくる前に自然と目覚めた。
水が流れる音や布が擦れる音が聞こえてくる。
時計に目をやると朝の5時半。
いつもこんな時間に起きてるのかな…


体調はまだ良くはないけれど薬のおかげなのか少しは良くなっている気がする。
そろそろとベッドを抜け出し半開きのドアを開けた瞬間、声を上げてしまった。


「あ…おはようございます」


「す、すすすすみません!!おはようございます!!!」


ミンソクさんはシャワーに入っていたのか上裸だった。
肩にかけてあるタオルのおかげでさほど露出は高くなかったけれど朝一番に目に入れたものがそれなのは少し心臓に悪い。
濡れた髪から滴る雫が肌をつたうのが何故か鮮明に見えて心臓がバクバクと激しく音を立てるのを人事のように感じながら目を逸らした。


「体調はどうです?」


「えっと…昨日よりは…マシかと!」


「良かった。でも病院にはちゃんと行ってくださいね」


そろりと視線を戻すと既にTシャツを着ていてほっと息を吐き出した。
この歳になって男の上裸を見ただけでこんなに慌てるなんて、どうかしてる。
落ち着けA。こんなのどうってことないでしょう。


「そうします…ほんと助かりました」


「気にしないでくださいこのくらい。シャワー入ります?昨日だいぶ汗かいてたし」


「へ!?あ、でもそんな」


「気にしないでくださいって。タオルとか用意しておいたんで使ってください」


…どこまでお世話になれば気が済むんだ私は。
でもこのままいるのは自分でも気持ちが悪かったのでお言葉に甘えてシャワーを借り、その間に洗濯機まで借りて下着を洗わせてもらいそのまま乾燥までさせてもらった。


無駄にゆっくりなシャワーになってしまったけれどおかげで汗で気持ち悪かったのもスッキリした。
でも、気になったことがまたひとつ。


お風呂場には女物のシャンプーとコンディショナーがあった。
それに昨日はそれどころじゃなかったけれど、借りたスウェットも女物。


…やっぱり本当は彼女がいる?
もしそうだとしたら、私まずくない?
こんなの彼女にバレたとしたら、修羅場になるのでは…


それと同時に感じる絶望。
いなかったとしても私がそのポジションにつけるわけでは無いことは重々承知だけど、いるかいないかは結構大きな問題だ。


でも、もし仮に奇跡が起きたとしても。
今の私にはミンソクさんとじゃなくたって誰かと付き合う事なんて出来ないのだろうけど。

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K(プロフ) - さえさん» そう言っていただけるととても嬉しいです(;_;)コメントもたくさんくださって本当に力になっています!ありがとうございます!! (2018年3月15日 18時) (レス) id: 16d69035ac (このIDを非表示/違反報告)
K(プロフ) - グロリオサさん» 他の作品も読んで下さっているんですね、ありがとうございます…!ありがたいうえに私には勿体無い言葉ですがとても嬉しいです!これからもよろしくお願いします(^^) (2018年3月15日 18時) (レス) id: 16d69035ac (このIDを非表示/違反報告)
さえ(プロフ) - 暗いとか思ったことないです!切なさもあり心温まるストーリーを書かれるkさんの言葉の紡ぎ方がとても大好きです!更新楽しみにしてます(^ ^) (2018年3月14日 0時) (レス) id: 74d5d29218 (このIDを非表示/違反報告)
グロリオサ(プロフ) - Kさんが書くお話はどれも切なくてハラハラしながら時間を忘れて読んでしまいます。いつも素敵なお話をありがとうございます。 (2018年3月13日 17時) (レス) id: e0624b2322 (このIDを非表示/違反報告)
K(プロフ) - ケイカさん» コメントありがとうございます!私にはもったいないお言葉…(;_;)もう少しお話は続きますのでこれからもよろしくお願いします! (2018年3月13日 7時) (レス) id: 16d69035ac (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:K | 作成日時:2018年1月31日 22時

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