episode112 ページ14
星野side
星野「A…」
俺は寝ているAの隣に座って頬を撫でた。
あの日以降また更に力を失ったAは、前よりも酷い寝たきりの状態だ。
そして時々悪夢にうなされている…
そんな時俺たちはあの方の香りを感じ取っていた。
プリンセスのエナジーは近くに感じては消えてを繰り返す…
まだか細いけれど、近くまで来ている証拠だ。
星野「あと少し…待っててくれ、A」
貴「……星野、からだは大丈夫…?」
星野「!なんだよ起きてたのか。大丈夫だ、無理をさせてごめん」
貴「いいの。伝えたいことは伝えられた?」
星野「あぁ」
全部は伝えきれなかった…
けど、これでいい。
きっと大丈夫だ。
星野「今日、これから俺たち仕事があるんだ。家でしばらく1人になるけど、動けそうか?」
貴「(コクッ」
星野「大気の仕事がいちばん早く終わりそうなんだ。
ゲームの大会らしいぜ、俺が行きたかったな」
貴「あなたはゲームがしたいだけでしょう」
星野「ばれたか」
貴「ふふっ」
水を飲むためにAはゆっくりと体を起こすが、辛そうに見えた。
目の下にはクマができていて…、呼吸も荒い…
こんなAを見ることになるなんて…
この宇宙からAが消えたら…本当にこの宇宙はどうなるんだろうか
星野「3人とも仕事場はそれぞれ近くだから、何かあったら連絡しろよ?」
貴「^^」
星野「それじゃ。おやすみ、A」
俺はAの額に軽くキスをして、Aが目をつぶって休んだことを確認して部屋を出た。
夜天「Aはどう…?」
星野「どんどん弱ってる。」
大気「一刻も早くプリンセスを見つける他ありません」
星野「だな!持ちこたえてくれ…A」
夜天「ていうか、最近夜、星野ばっかりAと寝てるよね。ずるいんだけど」
星野「そんなの早いもん勝ちだろ!」
夜天「順番決めてたじゃんか」
星野「夜忙しくて帰りが遅いお前らが悪いだろ〜」
夜天「はー?今日は絶対僕が一緒に寝るんだからね!?大気も何か言ってよ!」
大気「星野も夜天もそこまでにしなさい、今夜は私がAと寝ますから」
星野「やっぱお前が1番頑固だよな、大気」
大気「さっさと仕事の準備をしてください」

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作者名:星に丸猫 | 作者ホームページ:
作成日時:2024年11月11日 7時