取り引き ページ37
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向「…………」
佐「皆を解放しな」
「お前に人が殺せんのか？」
さっくんは向井さんの首筋にナイフを当ててはいるけど刺す気は絶対にない。
それを見透かされて、私はビクビクしながらさっくんの制服を掴んでる。
「ふっ。いいぜ。こいつらを全員解放してやっても」
まさかの答えに、そこに居た全員が彼を見つめた。
「ただしお前らの持ってる武器全てと、その女を置いていくならな」
「「なっ！？」」
ゴクッと生唾を飲み込む。
武器と私？
さっきまで彼以外みんなが同じ顔だったのに、今は彼の味方だけがニヤニヤと笑ってて気持ち悪い。
岩「佐久間、聞かなくていい。俺たちのことはいいからAを連れて行け！」
「そんなっ！？」
ロープでぐるぐると誰よりも強く巻かれてるひーくん。きっと一番危険視されてるんだろう。
あの巻かれようは絶対に逃げられるわけがなくて、此処で私たちが逃げれば確実に死を迎える。
なのにひーくんだけじゃない。
ふっかさんも阿部さんもラウールくんも渡辺さん宮舘さんも、みんな誰一人焦った姿を見せなかった。
深「Aちゃーん、佐久間を頼んだぜ？」
仲間の為なら命を掛けられる。
そんな彼らを置いていけるわけない。
「……私、残る。皆を逃がしてくれるんだよね？」
佐「Aっ」
「ああ、約束は守るさ」
さっくんの制服を離した手は抑えようがない恐怖に怯え震えていた。
パシッともう片方の手で握って震えをとめる。
阿「駄目だよ！女の子を犠牲にして助かることなんて俺たちは望んでない！」
渡「…面倒だな。ほら佐久間さっさと行けよ」
「くっせえな。青春ドラマじゃねえんだからよ。ほらさっさと来いって」
「きゃっ……！」
腕を掴まれてグラッと身体が傾いた。
佐「A！ 汚ねえ手で触ってんじゃねえよ！！」
「あっ！？ なんだてめえは！」
佐「ッッ！？」
向井さんを押し退けて、私を背後から抱き締めたさっくんは男にナイフを向けた。
けれどそのさっくん目掛けて別の人がナイフを向けて、さっくんはその刃で腕を負傷した。
それは瞬きをする一瞬の間の出来事だ。
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ゆきんこ(プロフ) - ayaさん» コメントありがとうございます！はい！終わりに向かってます。これからの展開どんな風に受け止めてもらえるか不安も多いのですが決めていた事なので最後まで貫き更新頑張ります！！ (2021年8月15日 10時) (
レス) id: bf817d2202 (このIDを非表示/違反報告)
aya(プロフ) - 終わりに向かっていってるんですね！なぜこんな世界になったのか、、また困った展開も待ってるみたいですね！気になりますっ！！^ ^ (2021年8月15日 2時) (レス) id: ff23500b61 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきんこ(プロフ) - 涼菜さん» ありがとうございます！！不定期更新ですがお付き合いしてもらえると嬉しいです(^^)頑張ります！ (2021年7月29日 22時) (レス) id: 6bfa312962 (このIDを非表示/違反報告)
涼菜(プロフ) - いつも楽しみにしています！これからも更新頑張ってください(*^^*) (2021年7月29日 14時) (レス) id: ec45b950ff (このIDを非表示/違反報告)
ゆきんこ(プロフ) - ふさん» ありがとうございます！彼らも前へ進みます(^^) (2021年7月29日 13時) (レス) id: 6bfa312962 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆきんこ
| 作成日時：2020年11月19日 13時
