もやもやする ページ31
体育祭が近づき、応援団の練習も始まってきた。
校内が活気付いてきて盛り上がるタイプではないものの
気分も勝手にあがる。
今日は3年の先輩の指導の元で、
振り付けを覚えるらしい。
「じゃあペアの人とストレッチなりして仲良くなってね〜」
これが本当に気がかりなんですけどね。
幸い、前述した通りゾム君は人前でじゃれつくことはない。
だから本当は少し安心している。
むやみに近づこうものならクラスの女子から殺される…
「ほら三枝、ストレッチするぞ」
呼び方もAから三枝に変わって
一気に他人行儀っぽくなる。器用な人だな。
柔軟体操をする、
開脚しながらペアに背中を押してもらって体を伸ばす。
「いくで」
私は体が柔らかい方ではないのでうっと呻いた。
そんな私の反応を楽しむかのように
ゾム君は御構い無しに私の体をぐいぐい押す。
「ちょ、ゾム君、い、いたい…」
私が首を回しゾム君に訴えると、
彼は急に耳元に口を寄せて
「Aの体が硬いのが悪いんやろ〜？」
といたずらっぽく笑う。ついでに
ふっと耳に息を吹きかけられ、思わず情けない声が漏れた。
どうやら周りから聞こえない程度なら
Aと親しげに呼ぶことにしたらしい。
こっちは心臓がもたないから勘弁して…。
チラッと周りの様子を伺うと、
鬱君はペアの子とガッツリ密着していた。
ロボロ君は照れているのか分からないが
周りにからかわれている。
コネシマ君は…
「あれ、コネシマ君は？」
「ほんまや、シッマおらんやん」
可哀想にコネシマ君がいないのでペアの女の子は一人で柔軟体操をしていた。
コネシマ君は成績優秀だがサボり癖があり、
仲間と話している姿は見るが授業中よくいなくなる。
初めは先生も注意していたらしいが、進級してもはや
公認になっている。
試験で良い成績をとっているし、
先生方も咎める理由もないのだろう。
しかしコネシマ君は体育祭の実行委員だった気がする。
ここにいなくてはいけないポストだと思うけれど。
「大丈夫かな…」
「心配しとるん？優しいなAは」
ゾム君はこう続けた。
「まあ、シッマなら大丈夫やって
なんか仕事残ってて居残りくらってるんちゃう？」
「…だといいけど」
変な胸騒ぎがして、
でもゾム君の強い1押しでそんな思いもかき消された。
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脅威のセラフ - これ、WTの皆様と幼馴染だったら嬉しい！ (2020年7月11日 16時) (
レス) id: 285d3eca52 (このIDを非表示/違反報告)
時雨 - 根回ししますのところ、発声が発生になってるっすよ (2019年10月15日 18時) (レス) id: 6405eb1fb4 (このIDを非表示/違反報告)
狂猫 - 名前ありさにしてたんでアリサちゃんとか出たのビビりましたww (2019年9月8日 17時) (レス) id: 7d56b5cd53 (このIDを非表示/違反報告)
きらり(プロフ) - るいさん» コメント、リクエストありがとうございます(^^)実はちょうど書きたかった話なので書かせていただきますね！ (2019年8月25日 0時) (レス) id: caac3973be (このIDを非表示/違反報告)
るい - 主人公のメガネ取った姿を見たいです (2019年8月24日 21時) (レス) id: 4461d627b9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：きらり | 作成日時：2019年8月14日 8時
