それは無理ですよ ページ16
「ど、どういうことでしょうか先輩」
生徒会室に私の言葉が響く、
グルッペン先輩とトントン先輩が
こちらを見つめている。
放課後、私は直談判しにきた。
今日一日周りからの反応が
怖くてしょうがなかった。
ゴミを投げられるんじゃないか、
メンバーがいない時に侮蔑の言葉を投げかけられるんじゃないか
トイレで暴行を加えられるんじゃないか
不安で怖くてしょうがなかった。
”悪目立ち”
これだけは私は学校生活において避けたかった。
しかし今回の急な決定で私はまともに
学校生活を送れなくなった。
不安に苛まれ、話しかけられるだけで
ビクついてしまう。
だから、
私は私のために自分の権利を主張する！
「私は承諾していません…！
勝手な決定に、だ断固抗議します！」
しばし沈黙が流れる。
外の部活の練習の声が漏れ聞こえる。
「……それに関してはすまん」
グルッペン先輩が頭を下げた。
ヨーロッパ系のハーフらしい先輩の
綺麗なブロンドヘアが揺れた。
トントン先輩は「珍しい」とだけ呟いた。
「……正直、切迫詰まってるんだ。
A、生徒会の制度は知ってるだろう
」
次期生徒会長を選ばなくてはならない…………
なるほど。
この高校は地元ではそれなりに名門校で、
学校側としてもプライドがある。
この高校をうまくまとめあげるような
優秀な人材を求めているというわけだ。
「次期生徒会長は決めてある、
だが補佐が見つからない
……そして屋上で偶然、お前を見つけた」
あぁ、グルッペン先輩があのとき私のことを
やたら褒めていたのはそういう訳か。
ならやはり私は生徒会にふさわしくないだろう。
学校をまとめあげ支える重要なポストに
私が適しているとは思えない。
「しかし時期尚早だったと感じている、
本当に申し訳ない」
再びグルッペン先輩は深々と私に頭をさげた。
勝手に罪悪感がわき、
そこまで焦った先輩を助けないのは人間としてどうなのかと思い始めてしまった。
きわめつけは
「悪く思わんといてくれな、
グルさんも焦っとったんや」
というトントン先輩の声だった。
……ずるいですよ。
私はこの学校でモブだ。
定期的に開かれる生徒会の全校集会で
先輩たちの力強いスピーチを何度も聞いた。
私たちを鼓舞し、奮い立たせてくれるような…
憧れの先輩だ、本当に。
そんな先輩方がこんなに弱っている姿を見て、
胸を痛めない訳もない。
気づいたら私は了承していた。
(ええい、どうにでもなれ)
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脅威のセラフ - これ、WTの皆様と幼馴染だったら嬉しい！ (2020年7月11日 16時) (
レス) id: 285d3eca52 (このIDを非表示/違反報告)
時雨 - 根回ししますのところ、発声が発生になってるっすよ (2019年10月15日 18時) (レス) id: 6405eb1fb4 (このIDを非表示/違反報告)
狂猫 - 名前ありさにしてたんでアリサちゃんとか出たのビビりましたww (2019年9月8日 17時) (レス) id: 7d56b5cd53 (このIDを非表示/違反報告)
きらり(プロフ) - るいさん» コメント、リクエストありがとうございます(^^)実はちょうど書きたかった話なので書かせていただきますね！ (2019年8月25日 0時) (レス) id: caac3973be (このIDを非表示/違反報告)
るい - 主人公のメガネ取った姿を見たいです (2019年8月24日 21時) (レス) id: 4461d627b9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：きらり | 作成日時：2019年8月14日 8時
