臆病者 (SC side) ページ6
(SC side)
2021年2月10日。
1本の電話がかかってきた。
マネヒョンからだった。
Aさんのことで、と切り出された時点で、何となく嫌な予感はしていたけれど。
SC「……治らない……？」
後遺症が残る可能性が高い、という話は聞いていた。
それでも、信じられなかった。
だって、これではAは。
幼い頃に患った突発性難聴の後遺症で、ほぼ右耳頼りの生活だったAは。
聴力のほとんどを失ってしまったことになる。
MN「〔多少改善はしたようなのですが……それでも、難聴が残ってしまったようです〕」
SC「……そう、ですか」
MN「〔まだドクターストップもかかっている状態ですので……今回の活動は、丸々不参加になるかと思われます〕」
SC「……わかりました」
A抜きでの活動。
Aは、俺達の精神の中で大黒柱のように大きく太い存在だ。
その空白は、想像しているよりも遥かに大きいだろう。
アイツがいないというだけで、こんなにも不安を覚えてしまうのだから。
MN「〔それから……非常に申し上げにくいことではあるのですが……〕」
SC「なんですか？」
MN「〔……Aさんの今後の活動について、ある程度の覚悟はしておくべきかと……〕」
SC「勿論です、俺達が全力でアイツを支えるつもりです。どれだけ時間がかかってもAの活動再開を待ちます」
MN「〔……いえ、そうではなく……Aさんの契約更新についてです〕」
契約更新。
その言葉に一瞬、頭の中が真っ白になった。
SC「……それは、どういう意味ですか。事務所が何か言ってるんですか、Aに」
MN「〔いえ、そんな事は決してありません。社長もAさんの今後の活動を全力でバックアップすると仰られています〕」
SC「じゃあなんで……」
MN「〔……実は、Aさん自身が契約更新を迷っていらっしゃるようなんです〕」
ドクン、と心臓が大きく飛び跳ねる。
冷や汗が背中を伝った。
SC「……何か言っていたんですか、Aは」
MN「〔……症状に関しては、リズムが取りづらくて音楽も聞きづらい、人が多い場所だと会話をほぼ聞き取れないと仰っていました〕」
SC「……他には……」
MN「〔……もう歌えるか分からない、と。みんなの足を引っ張るだろうから、このままこの世界でやっていけるか分からない、と……憔悴していらっしゃるようでした〕」
マネヒョンの声が微かに震えている。
彼自身にとっても信じ難い言葉だったのだろう。
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来栖(プロフ) - セナさん» セナさん、ありがとうございます。必ずハッピーエンドにします！続きはもうしばらくお待ちください🙇♀️ (2022年10月26日 21時) (
レス) id: 3b73c7ec64 (このIDを非表示/違反報告)
来栖(プロフ) - てじさん» てじさん、いつもありがとうございます。続きはもうしばらくお待ちください🙇♀️ (2022年10月26日 21時) (レス) id: 3b73c7ec64 (このIDを非表示/違反報告)
来栖(プロフ) - 景夜さん» 景夜さん、いつもありがとうございます。続きはもうしばらくお待ちください🙇♀️ (2022年10月26日 21時) (レス) id: 3b73c7ec64 (このIDを非表示/違反報告)
セナ(プロフ) - 初コメ失礼します、、、！一難去ってまた一難😭😭パルちゃんとジュンくん、セブチのみんなが幸せになりますように……！更新応援しております🥹🥹 (2022年10月22日 9時) (レス) @page47 id: b2769f16fb (このIDを非表示/違反報告)
てじ(プロフ) - パルちゃん....お話の中だけどステージで輝いてるパルちゃんがもう一度読みたいよお😭どうなってしまうのか🥺 (2022年10月22日 7時) (レス) id: 677831959c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：来栖
| 作成日時：2022年10月1日 17時
