story3 ページ4
「…………誰だ?お前。
人の本丸に勝手に上がり込んで、政府の人間に通報してやろうか??」
『……お前が前任のエルか。気取った名前しやがって、クズ以下の価値しかねぇゴミが。
さっさとその人から離れろ。さもないとその首、今すぐ此処で跳ねるぞ。』
「……てめぇ、黙って聞いてれば、誰に向かって口聞いてんだ?
俺は審神者だぞ?見た所餓鬼じゃねぇか。いいのか?お前を学校から追い出すことくらい、政府に頼めばいくらだって」
『その政府からの命令でここに来た、と言ったら?』
額に冷や汗を滲ませながらも余裕そうに言い放った前任……エルを睨みながら、そういった。
気取った名前しやがって、て言うのは僕の本心ですすんまそん←
だって横文字とか巫山戯てるでしょ、ウザイし←
僕は木刀をエルの喉元に突き刺し、そのまま畳に押し倒した。
その隙に、呆然と見ていた男の人に木刀を持っていない左手で、外に出るように促す。
驚きながらも、その人は部屋から出て行ってくれた。
「政府が、……見捨てた……?ハッ、他よりも霊力の高い俺をか?」
『この本丸は、先日ブラック本丸だと正式に認定された。残念ながら、僕が次の審神者だよ。
今すぐ出てってくれるなら、ここで終わりにしてあげるけど?』
「誰がッ、出てくかよ……ッ!ぐぁ……?!」
折角上げたチャンスを無駄にしたエルの腹に、僕は膝をめり込ませる。
呻き声を無視して、僕は喉に木刀を押し付けた。
喉仏が押され、嗚咽を繰り返す。
気持ちが悪い、こんな男が審神者だなんて、歴史を守るなんて笑わせる。
『ま、今の僕にそういう趣味はないから、止めておいてあげるよ。
尤も、ここで僕にやられてた方が楽かもしれないけどね?』
そう言って僕は、鳩尾に拳を入れた。
気絶した男を縄で縛ると、丁度こんのすけが政府の人を連れてきてくれた。
『これで大丈夫ですかね、』
「はい。ありがとうございます、A様。
私は紅(クレナイ)と申します。A様の担当をさせて頂く事となりました。
ご挨拶遅れて申し訳ありませんでした。」
深々と頭を下げる、名の通り紅の髪をしたその人に、僕は慌てて首を振った。
こういう、礼儀正しいと言うか、かたっくるしい行為はあんまり好きじゃない。
エルを紅さんとこんのすけに任せ、僕はとりあえず自室へと向かった。
流石に、この部屋を使う気にはなれないし……
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梶屋 - 一番面白いとこで更新止まってる…………和睦の道はないのでしょうか。 (2018年8月24日 8時) (携帯から) (レス) id: 46e1741f78 (このIDを非表示/違反報告)
きつつき!(プロフ) - ロワです。さん» 同じですね!今後そう言った場面を入れていきたいと思っていますので楽しみに待って頂ければと思います! (2017年3月18日 23時) (レス) id: e777c39756 (このIDを非表示/違反報告)
ロワです。 - 私も抹茶やチーズ好きで、きのこ嫌いですよ〜!! (2017年3月18日 19時) (レス) id: 8d6b86ff12 (このIDを非表示/違反報告)
きつつき!(プロフ) - コメントありがとうございます!抹茶いいですよね……夢主くんと同じものが好きということは私と一緒((( がんばって更新しますのでどうぞよろしくです! (2017年3月6日 6時) (レス) id: e777c39756 (このIDを非表示/違反報告)
ヒビキ(プロフ) - 面白いです。夢主君の台詞が滅茶苦茶カッコイイ!きつつき!殿抹茶好きですか!僕も抹茶、大好きなんです!好きなものが一緒で、頬が緩んでしまいました(笑)次回楽しみにしています! (2017年3月6日 0時) (レス) id: 9ddb2aed53 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:きつつき! | 作成日時:2017年2月13日 22時