#16 ページ16
何分こうしていたんだろう。
だんだん落ち着いてくると、この状況がとても恥ずかしくなってくる。
「も、もう大丈夫」
勢いよく先生から離れると、先生の口角が上がった。
深「そーやって照れてんのは、高校生らしいな(笑)」
惚れちゃった？なんてニヤニヤしてる先生は、やっぱりムカつくけど
今はわかるよ。
それが先生の優しさだよね。
深「やりたいことがわかんない、か。」
先生はそう呟くと、遠くを見るような懐かしい目をした。
深「なんか、俺と似てんだよね。」
…似てる？私が？深澤先生と？
深「俺はお前みたいにいい子なんかじゃなかったけど、気持ちわかるよ。」
「先生は、教師が夢だったんじゃないの？」
深「教師目指そうと思ったのは、高3の頃。
それまでは自分のやりたいことなんてわからなかった。
だから毎日遊び歩いて授業サボって。
たぶん先生達からしたら相当な問題児だっただろうね。」
「え、じゃあ何で、教師目指そうと思ったの？」
深「んー、好きな人が教師だったから。」
そう静かに呟いた先生の目はどこか虚ろで、悲しみの色を含んでいた。
深「俺、その人のおかげで変われたんだよね。だからいつか俺もそんな、誰かが変わるきっかけを作れるような教師になりたいと思ってさ。」
先生を変えたその人は、
先生が好きだったその人は、
どんな人だったんだろう。
深「って、俺の話はいーんだよ(笑)」
明るく笑い飛ばしてる先生の心にある思い出は、一体どんな悲しみを秘めてるんだろう。
深「お前もさ、いつか何かのきっかけでやりたいことは見つかると思うよ。
だから、今はとりあえず目の前のことを一生懸命にこなすこと！
俺はその点でめっちゃ後悔したから(笑)」
やりたいことを見つけて、それを実現できたらいいんだろうけど。
そんな強さ、私にはない。
私は深澤先生とは違うんだよ。
一生懸命こなす目的が、変わっちゃうの。
「でも、私は親に期待されてるから。お父さんの希望を、」
深「それが嫌だから、苦しいから涙が流れるんじゃないの？」
私の言葉を遮った深澤先生の言葉。
また熱がこもった"教師"の目が私を一直線に見ていた。
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なっつ(プロフ) - ゆきさん» ありがとうございます！！嬉しいです！頑張ります！！ (2020年7月7日 19時) (
レス) id: 57490b8521 (このIDを非表示/違反報告)
ゆき(プロフ) - めっちゃ良かったです！更新楽しみにしてます！頑張ってください！！ (2020年7月7日 17時) (レス) id: 910436b2bc (このIDを非表示/違反報告)
なっつ(プロフ) - 紫のたかくんさん» コメントありがとうございます！！嬉しいです（ ; ; ）ふっかも樹も色々やばいですよね、(笑)これからも楽しいお話をお届けできるよう頑張ります〜！！ (2020年7月7日 13時) (レス) id: 57490b8521 (このIDを非表示/違反報告)
紫のたかくん(プロフ) - 初コメですm(__)m寝かしつけと家事が終わってから1人で悶えながら読んでます、、ふっか、、いやじゅったんも爆弾ぶっ込みすぎ、、たまらん(Ｔ＿Ｔ)ちょっと苦しくなりながらもきゅんきゅんする、、これからも更新楽しみに待ってます！(((o(*ﾟ▽ﾟ*)o))) (2020年7月7日 2時) (レス) id: cc53be7d4f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：なっつ | 作成日時：2020年6月28日 23時
